「感想。」ドライブ・マイ・カー ティム2さんの映画レビュー(感想・評価)
感想。
感想。ネタバレあり。
色々と受賞してるのを知っていたので見たいと思っていた作品。三浦透子さんが出るのも楽しみだった。
海外で賞をもらわなくても国内が先に評価して話題にしてほしいみたいなのをどこかで見た。
本編感想。
最初は少しびっくりした。ベッドシーンが多くて。PG12表示があったけど、なるほどとなった。12でいいのか…。
性描写は撮り方配慮されているのが感じられた。夫婦が親密なのを表すための性描写。
音はとてもミステリアスに描かれてる。美しく魅力的な雰囲気はあるが、家福と高槻が好きになるのは分からなかった。
原作未読。本だったら気にしなかったと思う。女優さんは素敵。
彼女が何考えてるか分からない家福の視点だから、家福と同じ側から見てるからミステリアスに感じるのは当然か。余計なシーンはないから仕方ない。
車に家福、みさき、高槻が乗ってて話してるシーンを見て色々考えた。
家福は自分の行動を後悔してる。こうしていたらああしていたらと後悔する時、どこまで遡ればいいのか考える。
はじめ私は、遡るとそもそも浮気したからだと思った。家福を楽にしてあげたかった。妻が浮気して家福が傷付いて話さない選択をしても仕方ないし、見て見ぬふりや帰るのが遅くなるのもわかるから、後悔の分岐点は映画でわかる範囲だと、浮気したとこだと。
でも、家福が探しているのは自分の選択の中からで彼女がした行動を変えようとは考えていない。
彼女の浮気は起こったこととして、それに対して自分は他の選択があったと悩んでる。
みさきも、母親に酷いことをされてたが、違う選択もあった。みさきも家福もそれをわかってて、自分の取った行動を自問してると思った。
高槻は相手が亡くなってしまい分かりやすく間違った行動だから、責任があるとすぐ思えた。
相手が盗撮してても、色んな選択肢があるはずで、たとえば無視したり話しかけたり、写真取り返したりポーズ決めたり…。相手が嫌なことをしてきた返しに暴力を振るう選択をしたのは高槻。
家福とみさきも自分の選択したことに苦しんでいて、私がそもそも相手が先に〜とか言うのは違うなと考え直した。
でも、相手が生きていたら話せたのに、居ないから自分側の後悔ばかりで慰めがなくてつらいと思う。
自分の行動は自分の責任というのは当然のことで、現実は全部そう思うとつらいけど。
このいろいろ勝手に考えてたことは映画の言いたいこととは関係ないかも。
タバコがよく出てくる。アイテムとして分かりやすい。ハードボイルドに見せたいとかかっこいい仕草とか、タバコの演技は色んな作品でよく見る。
タバコは不安や疲れたとき落ち着きたくて深呼吸するのを助けるものと思う。
映画では共通点で、距離感の変化をわかりやすくしてくれた。
あるシーン、抱きしめたくなりそうと思って見てたけど、抱きしめるとこは違うなと思ってしまった。