「ゆったり鑑賞できた3時間」ドライブ・マイ・カー スモーキー石井さんの映画レビュー(感想・評価)
ゆったり鑑賞できた3時間
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地方公演に赴いた「舞台演出家」と現地より手配された「若き女性運転手」の2人の主人公。
妻に先立たれ、喪失感を引きずる「演出家」
過去の境遇からか自分を表現することに不得手な「女性運転手」
妻との思い出を象徴する「演出家」の愛車に対して持ち主に大事にされてきたことを感じ取り、丁寧に扱いながら稽古場へ送迎する「運転手」
そんな日々の中物語はゆったりと進行する。
劇中終盤「正しく傷付けばよかった」と後悔を吐露する様ははとても共感できるものがあり、男が誰しももっている弱さである。
そして、この2人の邂逅は必然だったとも受け取れ、それぞれが互いに境遇や心情を吐露しあうことで、2人が前進する契機となった。
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