「身近なことに置き換えて考えられる」総理の夫 ともさんの映画レビュー(感想・評価)
身近なことに置き換えて考えられる
映画としては、笑って泣けて、対立や陥れる人はいても許しがあり、観て元気になれる映画。
中谷美紀さんの総理としての、冷静な態度、振る舞いが美しく、神々しささえありました。
選挙演説の際は、こんな信念を持つ政治家がいたら!と思うのと同時に、投票する側も目先の個人の利益だけで考えてはいけないな、と思いました。
田中圭さんの状況に戸惑いながらも、妻を愛し、支える姿は、コミカルで軽快で、愛らしかったです。
どんなことでも、きちんと考えて、誠実な対応をしている姿に、ただただこの日和というキャラクターへの好感度・信頼感が増しました。
全編通して、妻を愛する夫の目線で進んでいくので、非常にわかりやすかったです。
冗長になりすぎていないのは、お二人の表情での演技で、
どういった感情の流れなのかが伝わってくるからだと思います。
周囲を取り巻く人々の、個性的なキャラクターも、みなさん素晴らしい演技で、それぞれが思っていること、実現したいことが伝わってきて、その頑張る、思いやる姿に感動しました。
総理大臣とその配偶者というところは特殊な設定であるものの、例えば子どもが受験、試合、配偶者が仕事の繁忙期、成し遂げなければならないプロジェクトがある、家族の誰かの体調が悪いなどは、多くの人にとってあることで、その場合何ができるのか、自分だったらどうするのか、というところを考えさせられました。
いろんな立場で楽しく観られるので、老若男女におすすめしたいな、と思いました。