「決して愛せない恋。切なくて不思議な物語。」マーメイド・イン・パリ 門倉カド(映画コーディネーター)さんの映画レビュー(感想・評価)
決して愛せない恋。切なくて不思議な物語。
【賛否両論チェック】
賛:愛を捨てたから出逢えた人魚との、決して相容れない恋路が、とても切なく描かれる。音楽美や色彩美も見事。
否:展開はありがちで、ラストもあっけない印象。歌のシーンも結構あるので、その辺の好き嫌いも分かれそう。
愛を捨てた主人公が、愛を捨てたからこそ出逢えた人魚と過ごしていくうちに、再び愛を感じていくほど、次第に弱っていってしまうという、何とも切ない設定が見事で、観ていて胸が痛くなってしまいます。
ただ、物語の展開そのものはかなり予定調和で、ラストはやや呆気ない感も否めません。また、歌うシーンも思いのほか結構入るので、その辺の好き嫌いも分かれそうなところです。
とはいうものの、“人魚”という不思議な存在との恋を描いた、音楽美や色彩美も兼ね備えた作品であることは間違いありません。大切な方と一緒に、是非ご覧になっていただきたい作品です。
コメントする