「なぜ未だに性同一性障害という言葉が日本で使われているのか?」リトル・ガール nakajiさんの映画レビュー(感想・評価)
なぜ未だに性同一性障害という言葉が日本で使われているのか?
トランスジェンダーのアイデンティティは、肉体が成長する思春期ではなく幼少期で自覚されることについて取材を始めた監督によるドキュメンタリーです
彼女は7歳
困難に直面すると幼くてもこんなにしっかりした考え方が出来るんだとまずビックリ
テーマと全然関係ないけどね
フランスってすすんでいると思っていたんですが、えらい保守的なんですね
たまたま田舎だったからなのかな
ただ小学校での事だから
日本でも難しいだろうね
トイレとか高学年になれば着替えとか
学校の対応は妥当なプロセスです
医者の診断書を要求
親が洗脳している可能性だってあるから
医者でも診断は難しいんじゃないかな
今回だって、母親の証言だけしか無いから真相はわからない
ただ洗脳だったら児童虐待といえるかというと
そうともいえない
幼児期の親の影響は多かれ少なかれ人格に影響するものだし、母親が女の子を望んだとしても批判されるものとも言えない
生まれつき女性の脳だったのか、親に植え付けられたものかより、社会が男性と女性を区別する方向で成長してきたから起こる問題なんでしょう
本能から起こる性衝動などが社会を破壊する起因になると考えたのか、宗教の戒律や道徳などで男女を区別するような制度が出来たのかもしれない
社会は人類の進化に大きく貢献した制度だけれど、多数派に有利にできている
その方が効率的だからね
少数派を切り捨てていくのが社会の本質だからマイノリティは生きにくくなる
考え方を変えて
男女の区別を最低限にする事がジェンダーフリーに繋がるんじゃないでしょうか
人の意識、公共の施設はそうあるべきでしょう
学校が彼女を認めるに至ったのは当然です
バレースクールが彼女を女と認めなかったのは残念だけれど、これは選択の自由です
私設の学校にはそれぞれ目的があるから
キリスト教信者でないと入れない学校もあっていいし、決められた制服を着なければならない学校があっていい
バレースクールが彼女を認める方向にいけばいいですが強制はできませんよ
戸惑いを隠せないのは
7歳の彼女にホルモン治療の選択肢がある事を知らせる事です
二次性徴までにホルモン治療をする事により
男性化を抑える効果がある
早ければ早いほど効果はあるのはわかります
でも子供に決断させるには難しい問題です
危険性の説明もしています
精子の成熟が抑えられ、将来、子孫を残したいと希望してもかなえられない可能性がある
子供に判断させるには大きすぎる問題ですね
字幕では、彼女を性同一性障害ではなく性別不合と訳していました
(ちょっと自信が無いけど)
調べてみるとWHOは性同一性障害を2019年には精神障害から除外していました
たしかに障害とは言えないですね
左利きの人を障害とはいわないから
7歳の彼女の1年間を追っただけで、時間も85分と短いのでドキュメンタリーとしては浅い内容ですが、有意義な時間でした