「察するが、眠い」林檎とポラロイド コージィ日本犬さんの映画レビュー(感想・評価)
察するが、眠い
セリフなどで一切説明せず、主人公の虚無しか見ていないその死んだ魚のような目を写し続けていて「感じろ」「察しろ」という作り。
油断すると、観てるこちらが深く寝落ちそうになる。
記憶を失くす奇病の流行る世界ではあるのだが、記憶を失った男と思えない行動が続く。
冒頭から冷静なのだ。
自己回復プログラムを淡々とこなす姿から、開始40分くらいで、過去を忘れたのではなく、忘れて新しい自分を手に入れ、別の人生を送ろうとした男ではないかと思いはじめました。
結論は各々でご確認いただくとして。
生きていくのには悲しいこと、苦しいことが常につきまとい、それが人生の一部になっていく。
受け入れられるか、受け入れたくないか、それだけだと言いたかったのではないか。
そう感じ、察しました。
が、眠い。
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