「ママは台湾そのもの」弱くて強い女たち チャオさんの映画レビュー(感想・評価)
ママは台湾そのもの
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アジア版若草物語という触れ込みだったけど自分はちょっと違う感想を持ちました。
孤味は赦す側の物語でママは台湾そのもの。
蘭、清、日本、国民党と外来政権に翻弄されてきた台湾。原住民族、本省人、貧困外省人、赦して生きていくしかなかった側が圧倒的に多い。殿上人の高級外省人の割合はわずかだから多分これは、男女関係なくみんなの物語なんだろう。
望まない役をどうやって演じろというの?
伝統的価値観を重んじ、目の前のことに必死になるしかなかったのに娘たちは頼んでないだの許せだの煙たがれることも多いゴッドマザー。でも孫娘はおばあちゃんが大好き、1番新しい世代(台湾独自の歴史を学んでる世代)シン・台湾人は激動の時代をくぐってきた人への敬意があり故郷大好きで飄々と生きてる。だから"天然独"という価値観で単純な二項対立をしない。彼らが台湾を担っていくのでしょう。
台湾の歴史は不可避だったけどママは奴を回避できていれば、人生変わってたかも。明星珈琲館に入り浸りラブレター代筆頼まれるほど文才に恵まれてるけど大成はしてない。水桶に月と妻を映して娘たちの前で恥ずかし気もなく綺麗だと言える男なんて...でも好きになったらしょうがないよね。TAXIカラオケのシーンは前半も後半も好きでした。主題歌「孤味」の歌詞も本当に素晴らしいです。最近才能豊かな本省人監督、作家が続々と登場している。台湾映画ブームの再幕開けとなるでしょう!
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