「誰がなぜ何のために戦うのか不明」シャン・チー テン・リングスの伝説 うそつきカモメさんの映画レビュー(感想・評価)
誰がなぜ何のために戦うのか不明
観終わって何とも言えない脱力感を得た
欧米人が抱く、オリエンタリズムの映像化なのだろうか。近年、ハリウッドの多様化は著しい。当然中国のマーケットを意識して制作されたであろう。この映画には欠陥ばかりやたら目立つ
なにしろ主人公がはっきりしない
誰が主人公だったのか なぜシャンチーが彼だったのか 何のために戦っているのか?
闘う理由も。力の源も。敵の存在も、善悪や正邪の区別すらはっきりしない
実際、帰って来て、自分たちに起きたトピックを友人に語るシークエンスでは、身の周りでこれと言った災害や外敵の侵攻など、ひとつも変わった様子がない。
主演としてクレジットされているから
あの男の人が主人公なのでしょうけど、それすら定かではない
父親から受け継いだリングが彼をスーパーヒーローと定めたのか
じゃ今まで父親と殺し合いしていたのはなぜだったのだろう?
母親が陰で糸を引いているらしいけど
この日を想定してコスチュームが用意されている 妹の分まで
野球のユニフォームとはわけが違う。スーパーヒーローのコスチュームだ
どうして成長した子供たちの寸法はおろか生き方まで予見できるというのか
それから、戦っていた相手が簡単に味方になる展開、ストーリーとしてどうだろう
最大の謎
誰向けに制作された映画なのか
中国圏に輸出する前提でなのか
エンドゲームにおいてのローニン対ジャニーズ・ヤクザのチャンバラはあの映画の汚点だった。日本人から見て違和感だらけだった
この映画、中国の人たちにウケるとはとても思えない
2022.1.1
コメントする