劇場公開日 2021年5月27日

「「101匹」のクルエラと重ならない。」クルエラ ガバチョさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0「101匹」のクルエラと重ならない。

2021年6月13日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

「ディズニー史上最も悪名高いヴィラン(悪役)」という宣伝文句のクルエラだが、これはヴィランになる前の話という事か。悪役らしい憎らしさは全くなく、才能にあふれ真っすぐな性格だが、超個性的で反抗心のかたまりという実に好感のもてるキャラクターだ。エステラ(クルエラ)は、母親を殺した相手が実の母親だと知る。そんな冷酷な血が自分にも流れていて抑えきれないのを分かって悪役に振り切る決心をしたように見える。
「101匹わんちゃん大行進」のアニメを小さい頃に見て、「クルエラ」は今でも鮮明に記憶に残るキャラクターだ。可愛すぎるダルメシアンの家族にいつもちょっかいを出してきて、子犬たちの皮をはいでコートにしようとしていたと思う。この映画にもダルメシアンが重要な役割で出ているのでアニメに重なって楽しい。アニメのクルエラは憎たらしいが、この作品のクルエラは可愛らしい。エンディングで悪の入口に立ったように見えるクルエラだが、これからどんな立派なヴィラン(悪役)に成長していくか楽しみだ。

ガバチョ