「20代~の女性におすすめ、かな?」パリの調香師 しあわせの香りを探して yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)
20代~の女性におすすめ、かな?
今年11本目(合計78本目)。
こちら、やっている映画館が大阪市内では1か所しかなく、わざわざそのためにお出かけ。
内容はタイトル通り、調香師を扱うもの。その性質上、ややマニアックな専門用語(私もよくわからなかった…字幕の説明不足もあるけど、まぁ、こういう映画だから見る人がみたらわかるのでしょうね)が出る一方、フランス映画であり、人と人とのコミュニケーション・葛藤を描くドラマで、いわゆる「べったり恋愛ドラマ」にしていない点は、はっきり高評価かと思います(これ「ばかり」90分も見ても正直つまらないので…)。
むしろ、このようなある意味、日本ではもっとマニアックな職業にスポットを当てた映画が公開されたこと「それ自体」に意義が大きいかなと思います。フランス映画自体は数は少ないとはいえ存在し、それは大手(tohoさんなど)でもやっていることは多いですが、ちょっとでもマイナー分野になると採算が取れないのか大手は扱わず、いわゆる小型映画館が扱うことが多いのですが、それはまぁ、映画館の側にも「採算」という観点があるので仕方がないだろうと思います。
大阪市では年に1~2回、フランス映画祭などが開かれますが(2020年はあのご時世なのでどちらも中止になってる)、ただ、配信されれば大阪市のような大きな都市ではどこかでは見る機会があるので、まぁその点では機会損失にはなっていないかと思います。
多くの方が書かれていたように、男性が見ても楽しめる内容ですが、むしろ20代~の女性層がターゲットかな(あるいは、(日本ではおそらくもっと少ないと思いますが)この職業を目指そうと考えている10代の子向けかな)とは思いました。
ただ、別にターゲット層を最初から限定していないし、これだけ情報が公開されているので少しターゲット層が外れていても、それを承知の上で見に行く分には何の問題もないかと思います(映画としても普通ですし、過激な表現なども出てこないので)。
減点要素はなしで5.0としました。「専門用語が少し多めに出てくる」という点は減点要素になりうるものの、映画の性質上仕方がないですし、私以上に香水などの知識をお持ちの方のほうが(どう考えても)多いかなと思いますので、そこは減点要素としていません。
また、「恋愛映画らしく、最後には(これから、どうするのかを)はっきりさせるべき」という点も、「多少の恋愛要素はあることはあるが、その点をあえて度外視してこうした職業にスポットを当てて、この点はあえて軽く扱って視聴者に任せた」というのであれば、それはそれであり(他に扱う内容がないのに、それ「さえ」ないとさすがに減点対象)、それも減点対象外としました。
※ なお、エンディングロールの中に出てくるはずの「無断コピーはダメよ」というたぐいの内容も全部フランス語ですが(その部分は翻訳されていない)、翻訳されていなくても常識的にダメなものはダメなのであり、ここの未翻訳も度外視しました(逆に、「書かないと絶対にわからない注意事項」なら翻訳しないと減点対象ですが、そう思える内容は存在しない)。