昨日より赤く明日より青く CINEMA FIGHTERS projectのレビュー・感想・評価
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最初が・・・
LDHのオムニバス映画。
一本目。
この一本目が6本の中で一番酷い。
他の5本は一応作品として体裁を保ってるにも関わらず、この作品はもはや作品にすらなっていない。
最初兄弟が遊んでるのか仕事してるのかわからない点景を流しておいて謎に警察から逃げる展開、突然苦しみ出した弟を病院に連れて行って具体的な病名は告げられずに何か告げられて逆ギレ。
ここまではなんかLDHっぽいなぁと思いつつ一応話の流れはわかるのだがこの先の展開が酷い。
弟を連れ出そうと頭包帯ぐるぐる巻きの人物を病院の外に連れ出す(セキュリティ管理甘々な病院どうなってんだってのもありつつ)商店街まで連れてきたところでその包帯の人物が突然立ち上がってキレる→実は弟ではなくてヤクザでした。から始まる商店街の中でのコメディ展開。
そこから病院に戻ると既に弟は死んでる。
・・・・・・・???????????????????
この監督は観客にこの作品のどこでどんなふうに反応してほしかったんだろう。
悪い意味で印象に残りすぎて最悪のスタートだった。
なぜこの作品を一番大事な最初にしたんだろう。
2本目
門脇麦さんがすごい。脚本も1本目に比べるとまとまっていて普通に見れる。
門脇さんですごいのは薄々彼氏が自分に興味が無いことに気づいてると告白するシーン。
このシーンでそれまでのなんでもない点景描写も全てまるで伏線かのように仕立て上げる演技力に脱帽。
きちんと最初の登場からこのシーンまでこの人物の心情がつながっている流れを感じさせて素晴らしかった。
3本目
AI役の声優さん?が好演。
最後にAIがミッションコンプリートというのは少々茶番めくか。
クローゼット内でのキス寸前のシーンが雰囲気があった。
4本目
個人的に怪談〇〇〇〇っていうタイトルが怪談牡丹灯籠や怪談乳房榎等の三遊亭圓朝さんが作った怪談の名作の数々をイメージさせて一番刺さった。
ストーリーもなんかありそうって感じでまぁよかったかなと。
歌舞伎だったらここで料理人は仲居さんを殺してるななんて想像しながら見た。
5本目
この作品が一番伏線を張ったり、なんかみてる人に訴えかけるようなメッセージ性(そのメッセージに共感するかどうかは別として)もあって映画らしい映画だった。
男側のクズ演技が最高。
6本目
脚本も別に破綻はしてないけど無味無臭。
それでいて俳優さんも女優さんも両方とも演技がイマイチという・・・
これこそ門脇麦さんでみてみたかった気もする。
後、なぜ女優さんは関西弁を話してたんだろう。
他の作品でもそうだが関西弁である必要性を感じなかった。
さらにはネイティブなわけでもないので、その変な関西弁で余計にイライラした。
曲をテーマにした作品のオムニバスって面白い。
オムニバスって、どれが一番好きか
言い合うのが楽しいから好き。
曲がまずあって、
曲をテーマにした作品を作るのって
面白いですよね。
個人的には、ラストの作品がよかったなぁ。
全部の作品に共通しているのが、
余韻を残していたところ。
今っぽいなぁと思いました。
作家性が際立つオムニバス
過去のシネマファイターズ同様に、歌の世界観をもとにショートフィルムを撮るという企画。歌がベースにあるとはいえ、それをどう映画に反映させるかは監督それぞれにかなり任されてるのかな?
歌詞から素直に立ち上がっているストーリーから、かなり自由に膨らませている作品まで作風は様々で、監督の個性が出ていたと思います。
印象的だったのがCOYOTE。コロナ禍が始まった直後のことが描かれて、当時の記憶が揺さぶり起こされるような感覚がありました。あの病がきっかけになって引き起こされる分断の描かれ方も生々しかったです。
真利子哲也監督は一貫して暴力のさまざまな様相に興味があるのでしょうか? コヨーテというタイトル、後半の主人公が見せる変化に、監督の過去作「ディストラクション・ベイビーズ」で菅田将暉が演じた少年(個人では決して強くないくせに暴力に身を投じていく)の姿を思い出しました。そして、それを演じるのが王子様敵パブリックイメージを背負った片寄涼太というのがまた味わい深い。
その他の作品もよかったですよ。主演を務めるGENERATIONSのファンの多くが見たいのは、ひょっとしたらこういう彼らの姿ではないかもしれないけれど、それでもこういう映画にLDHがまじめに取り組んでいるのが興味深いです。
オムニバス映画
2時間で6本、一つに一つにエンディング曲か流れるので、一つあたり17分ぐらいかな。サクッと見て次なので退屈しない。各々について一言感想。
1.Blue Bird
なんか始まるのかなぁと思ったら終わり。胸が苦しくなった。
2.言えない二人
青春だねー甘酸っぱいだけじゃない青春。
3.水の無い海
うるさく無い程度にAIが絡む近未来恋愛ストーリー?ありがちだけど見ていて楽しい。
4怪談満月蛤坂
迂闊にやっちゃったら…結局ラッキーな話だけど気を付けないとね。
5.COYOTE
コロナの始まり頃の設定。いい大人が思い通りにならないからって暴れちゃダメよ。
6.真夜中のひとりたち
初対面でそのやり取りは無いわ。どっちかが引くって。
見る順番って大切よね、
3,2,5,1,6,4の順で見たかったかも。少なくとも、最初は1じゃなく3、6はラストじゃ無い方がいい。
相変わらず
主題歌決めてそれに合わせた短編を作るシネマファイターズ第四弾。第一弾を観てあまりに合わず、敬遠していたのですが予告を観て面白そうかなと思い久々に鑑賞。
「BLUE BIRD」
青い髪の低所得層の兄弟の話。短編なのにこんなとこて尺使って大丈夫か?というやり取りがあり、そこを広げる訳でもなく本筋に戻って終了。歌が流れる間兄弟のPVみたいなのがずっと流れててちょっと寒かったです。
「言えない二人」
白濱亜嵐と門脇麦という今回一番ネームバリューのある組み合わせの作品。それだけあって一番作品としてしっかりしていました。何か残るって訳でもないですが。
「水の無い海」
近未来の設定なのでAIが色々多国籍との会話の通訳や相手の情報の自動検索などしてくれる世界での日本人と中国人の出会いを描いた作品。スマホが現実の男性に嫉妬するジェクシーという映画を彷彿とさせますが、あんな面白展開はなく、常識の範囲内で進んでいきました。
「怪談満月蛤坂」
油断してたらあれ?犀川大橋?蛤坂?自分の住んでいる金沢市オールロケでした。
ちなみに蛤坂にこんな言い伝えはありません。この映画、なぜか小さい子供連れが二組もいてさぞかし退屈だろうなと思っていたのですが、冒頭いきなりのベッドシーンでこっちが気まずかったです。
金沢市が舞台の映画は時々あるのですが、最近公開された「いのちの停車場」は誰も金沢弁をしゃべらずがっかりしたものですが、この作品はちゃんと筒井真理子も山田真歩もしっかり金沢弁で話していて好印象でした。
「COYOTE」
2020年3月の設定の作品。コロナなめてた人たちの話です。最後その報いとも言たげなラストでめちゃくちゃ後味悪かったです。3月にコロナに無警戒なのはのんきといえばのんきだとは思うのですが、映画にしてまでそれを責め立てるのは酷くないかと思いました。
「真夜中のひとりたち」
短編オムニバスあるある。最後の作品はしっとりラブストーリーでめっちゃ眠くなりがち。これもそんな感じでした。
自分が短編映画をあまり好きではないのだろうなというのもありますが、やっぱり映画にするほどの内容かなあ、と思ってしまうのがこのシリーズの印象です。
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