サマーフィルムにのってのレビュー・感想・評価
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俺、お前のことめっちゃすきだわーーー!!
私、この映画めっちゃ好きだわー!
セリフの言葉選び、遊び?ドンピシャすぎる。こういうのを求めてた!!!
夏、海、短パン。私の好きなもんばっか。困っちゃうよ〜〜〜〜〜〜〜。
デコチャリくんが断捨離パラダイスの彼って気づいてしまった時の衝撃といったらもう。もうね。
上田のストレート
はだしちゃんの全力疾走、こっちが息切れしちゃいそうなくらいいい。いやー疾走感たまらんな。高校生いいな。若いっていいな。もう3年たった。まだ3年?もう3年だわ!
はだしと凛太郎の距離感が好きだなあ。
凛太郎のはだしを見つめる目、やばいなあ。
夏まだ終わりたくないなーー。
みんなで何かをつくる、個性を生かす。それができてるはだし座組。良すぎるな~~。これだよ〜これが青春だよ~。
この時代に、この日本に生まれて、映画を好きでいられて、ほんとに幸せもんだな!
みんなの青春、わたしに頂戴。
最高のセリフ!!!!!!!
いいシーンしかないもん。
あー!いいもん見た!たまらんたまらん!
金子大地の沼からしばらく抜け出せそうにないです。金子大地の横顔を見つめながらアイス食べたい。かき氷もいいな。ブルーハワイ味のね。
どんなジャンルにもどんな映画にも、どんな作品にも、どこかに何かしらの愛は込められていて、そういったささやかな幸せをこれからも見つけていきたいな、と思いました。
はだしがマイクにかける全ての言葉、仲間に届ける全部のことば、会場に響く言葉すべて、凛太郎に向ける言葉。涙がとまらなくなった。最大級の愛の言葉。
ラストシーンの殺陣、靡くスカート美しすぎる。
あーーー生きててよかった。
ラストをあそこで終わらせる勇気というか、潔さというか、センスというか、全てに脱帽。タイトルの出し方もバッチしきまってる!!!!そこからのコーディリーの歌よ。全部たまらんだろ!!最後まで美味しく頂きました。
感想が永遠にとまらない。きゅんだわ。
ハダシの青春
Paraviで鑑賞(レンタル)。
これぞ青春映画と言える傑作。オリジナル脚本と云うのがいい。時代劇やSFなどいろんなジャンルが詰め込まれているのに、それらが巧みに作用し合って最良の化学反応を起こしていました。小道具のセンスも抜群だし、伏線回収も鮮やか!
何よりも、映画愛に溢れた作風が映画ファンの心にびしばし刺さって来る。17歳の口から勝新だの「十三人の刺客」だのが飛び出すのが愉快。ハダシとは絶対話合うわと思いながら観ていました。映画が無くなっている未来は心にチクリ…
意表を突くラストの爽やかな展開も素晴らしい。「斬り合いとは『愛の告白』である」。名言キタコレ。「好きと言わずとも好きを伝えるのが映画だ」と豪語していたハダシが、凛太郎にはっきり「好き」を伝えるシーンにグッと来ました。
この爽快感、「桐島、部活やめるってよ」に似てる…
[余談]
伊藤万理華の演技に魅せられました。肩を潜めて目立たぬように歩き、好きなことを話す際には早口でまくし立て、推しを尊ぶ姿はオタクそのもの。乃木坂時代から演技力に定評のあった彼女ですが、その才能が一気に開花した感がありました。
新鮮!!青春100%!!
スマホに短い自撮り棒を付けて撮影した映像をパソコンで編集して
映画になる・・・それを同時進行で見る。
このこと自体がともかく新鮮でした。
それも時代劇オタクの映画同好会の女子。
「大菩薩峠」とか「市川雷蔵」とか、勝新太郎の「座頭市」
聞いたことはある・・・写真やポスターを見たことがある程度の知識しか
持たない私。
17歳かの女子高生が知ってることすら驚きです。
巌流島の決闘(宮本武蔵vs佐々木小次郎)みたいのが、そこらの
栃木県の足利市のビーチで普通に撮影されている。
普通の山林が背景に刷り込むと、それだけで時代劇ロケ地なんだね。
ちょっと感動する。
それが結構違和感ないわけですよ。
ちょっとした崖を右手に浜辺でチャンバラ。
主人公の凛太郎(金子大地)と決闘相手の殺陣も5〜6人でする群像活劇も
それなりに様になっている。
時代劇オタクの監督ハダシ(伊藤万理華)は超ボーイッシュで
変わり者キャラ。
元乃木坂46の伊藤万理華だと言うが、アイドルの根性と頑張りには
全く舌を巻く。
同級生の3人、
ハダシ、
ビート板(河合優美=実質的にはこれがデビュー作品か?)
ブルーハワイ、
とネーミングも絶妙。
凛太郎が実は未来からタイムトラベルして来た未来人。
この辺りも「時をかける少女」と伊藤万理華が重なるのだ。
ハダシは未来から来た訳ではないが、
河合優美と伊藤万理華を足して2で割ると原田知世になる・・・みたいな、
本当に、スマホで簡単に映画が撮れることに驚いたが、
この映画こそ、青春・・・青春真っ只中のリアル・ティーンエイジャー。
見る私たちも出演した彼らも撮影したスタッフもにも忘れられない
ムーブメントになった。
映画好きなら映画は本気になれば撮れるのだ。
「JUNK HEAD」の例だってあるのだ。
「若者よ映画はその気になればいつだって撮れる」
「GO AHEAD」
やる気だ!!そんな気がする。
これってSF映画?になる?
眩しすぎる、眩しすぎるよ〜!!
青春映画のアレやコレやを尽く詰め込んでるのに、全くくどくない
寧ろもっと、もっとと欲しくなる
話の展開が軽快で違和感ないし、何より出てる子たち皆演技が上手いからなんだろうな
特にはじめの方の3人で秘密基地で駄弁ってるシーン、ずっと観てられる位面白いしみんな可愛い
絶妙な掛け合いがコチラを惹きつける
あとやっぱり所々で差し込まれる小ネタのセンスが光ってた
引越しセンターのシーン、絶対ダンディーボーイに影響受けてるね、ありゃ
私の中では主役級の存在感だったビート板が途中から石原さとみ様に見えてた
あの子妙に色気があるわね
あとこれは完全に個人的な話なんですけど、ビート板が失恋した相手ってもしかして…
友達、楽しい、映画、カッコいい、恋愛、好きだ
映画部 SFラブコメ時代劇 !
アマチュアっぽい
究極の青春映画だ
最高の青春SF恋愛映画に出会った
映画好きがハマってしまう要素がてんこ盛りで、普段から映画を観ている人ほど刺さる描写が多い。終盤はずっと泣いてた。良すぎて。キラキラ青春恋愛映画をどこか馬鹿にしている私のような映画オタクが「キラキラ青春恋愛映画もいいじゃん」と、価値観を塗り替えられるほどに素晴らしかった。
恋愛も友情も青春もSFも映画も時代劇も。様々な要素を詰め込み、尚且つ映画としてきちんと成立させているのが本当に素晴らしい。
細かいところまで観れば正直違和感や不満点があることは認めつつも、それ以外の部分の面白さが素晴らしすぎるので、これは高評価をせざるを得ないでしょう。減点箇所がマイナス15点あるけどそれ以外部分でプラス5億点です。
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時代劇をこよなく愛する女子高生のハダシ(伊藤万理華)は高校の映画部に所属して時代劇を作ろうとしていたが、文化祭で上映する映画のコンペでキラキラ恋愛映画が好きなカリスマギャルの花鈴(甲田まひる)に敗れ、時代劇を作れなくなってしまう。更には主人公役に適任の生徒が見つからないこともあって映画製作のモチベーションはすっかり消えかけていたハダシの前に、主人公にピッタリの顔立ちの青年・倫太郎(金子大地)が現れる。半ば強引に倫太郎を映画製作に勧誘したハダシはメンバーをかき集め、自費で時代劇の製作に取り掛かる。
・・・・・・・・・・・
この映画を観た時に思ったのが「『あの夏で待ってる』みたいな映画だ」ということでした。
『あの夏で待ってる』という作品は2012年に公開されたテレビアニメで、「高校生の仲良しグループの男女が夏休みに映画製作をする」という話なんです。たまたま見掛けた転校生の先輩に一目ぼれして映画の主演に勧誘するとか、その先輩は実は宇宙人であまり長く彼らと一緒にいられないとか、本作と類似するシーンが非常に多い作品です。私は『あの夏で待ってる』を毎年夏になると鑑賞するくらい大好きなので、本作を鑑賞した時には類似点の多さに驚きました。
もちろん「パクリだ」などと言うつもりは毛頭なく、むしろ似たような設定でありながら作品の展開は全く逆方向に進みますので、どちらの作品も私に刺さる青春作品だと思います。本作を観て気に入った方は、ぜひ『あの夏で待ってる』も鑑賞してみてください。
本作の素晴らしさは語りつくせません。役者も良い。脚本も良い。演出も良い。ラストシーンが良い。
何より良かったと思うのが、ハダシと花鈴の対比ですね。
当初は花鈴の作るキラキラ青春映画を目の敵にしていたハダシですが、実際にハダシが撮影を始めると色々とトラブルが続出します。ハダシはたった7人のクルーだけでも苦労していますが、花鈴は20人近い映画クルーを見事にまとめ上げている。そして終盤では、彼女は彼女なりの映画に対する信念を持って映画製作に取り組んでいることが分かります。だんだんと、「花鈴って凄い人だったんだ」と分かる展開。こういう価値観の転換が映画の醍醐味でもありますので、私は非常に良かったと感じました。
本当に素晴らしい作品でした。今年も半分残した状態ではありますが、今年ベストの映画を見つけてしまったかもしれません。オススメです!!
お、お、お、おもしろい!!!
時代劇好きの女子高校生が、自作脚本の主演にぴったりな男の子を見つけ、夏休みをかけて時代劇を撮り、文化祭で上映する話。
青春映画としても爽やかにまとまっているし、映画好きなら観ない手はない感じの主題だし、言うことないです!
主人公が所属する映画部はキュンな映画(ラブコメ)ばかり撮って主人公はいつも不満なのだけれど、そのキュンを撮る主演・監督の女子生徒にすら映画愛を感じる作りは気持ちよいばかり。タイムスリップものというSFテイストも、無理なくかつ観客に理屈にあってるか?と真剣に考えさせない絶妙なレベルで組み込まれ、"時をかける少女" だったり "ドク(BTTF)" だったりとそこはかとなくリスペクトが散りばめられている。
主人公は映画の監督・脚本として、「映画の主人公がともに戦ってきた相棒が実はかたきだったと知ったラストシーンで相手を斬るべきか斬らざるべきか」という点を、最後まで悩み続ける。このテーマがさりげなく各所に散りばめられていて、これがまた楽しい。
伊藤さん、金子さん以外は、ここ(映画.com)に写真がない俳優さんがほとんどな映画だけれど、それだからこそ、高校生活がとてもリアルな感じでよかった。
おまけ1
TVドラマの「お耳にあいましたら」で伊藤さんをみて、「どうしてこの人、こんなにウケてんだろ?」と思ってたけれど、原点はここにあったんだね。
おまけ2
エンドロールでわざわざ(見習い)と付記されてクレジットされていた方たち、あなたたちが育って映画界をよりいっそう盛り上げていってくれることを信じています。がんばってくださいね。
なかなかのインディーズ感
掃除ぼうきでランデブー!!
ラストは「映画」ではなく、チャンバラ演劇。
クライマックスで、もう一度映画をやり直す、と上映会場で生でシーンを演じるくだりがあるが、撮影をするわけではなく、やり直されたのは「映画」ではない。全編、映画だの撮影だの散々言いながら、クライマックスではチャンバラを生で演じてオッケー、ヒロインの恋心が昇華されるというかなりなご都合主義。ヒロインに映画愛があるのだろうに、なぜそこがチャンバラ演劇でよし、になるのか。山場で「映画」が吹っ飛んでしまってかなり残念。
大好きってしかいえねーじゃん
昨夏、口コミで人気が拡がり、評判となった本作。
ずっと気になっており、見た感想は評判に違わず。だって、
学園青春×映画愛×『時かけ』風SF。
まるで、私を含め映画好きの為に作ってくれたとしか思えない。新鋭・松本壮史監督に感謝。
上記のジャンル好き、映画好きは皆、この“部”に集まれ~!
主人公のキャラがユニーク。
とある高校の映画部所属のハダシ。一見平凡な女の子だが…、趣味嗜好が変わってる。
今映画部では、部員たちで自主製作の映画を撮っている。胸キュンキュン青春キラキラのラブコメ『大好きってしかいえねーじゃん』。
両想いの男子女子が互いに好き好き言い合う王道青春ラブに、部員たちはキャーキャー言いながら。
年頃のハダシもそんな話に…うんざり! こういう胸キュン青春ラブコメに全く興味ナシ。彼女が好きなのは…、
時代劇。語り出したら止まらないほどの時代劇ヲタク。憧れは勝新太郎。マイベストムービーは『座頭市物語』。
周囲からすれば“変わった女の子”。
“変わってる”なんて言い方したけど、あくまで文法上。それの何処がヘン…?
人は十人十色。だから好きな事も人それぞれ。時代劇好きの女子高生が居たって何がおかしい?
TVバラエティー『博士ちゃん』を見よ。自分の好きな事に熱中し大人顔負けの知識の子供たちがいっぱいで、何だか嬉しくなるくらい。
そんな子供たちやハダシのように好きな事に熱中出来るって、素敵な事ではないか。
かく言う私も映画バカの端くれである。
密かに時代劇の脚本を書いているハダシ。タイトルは『武士の青春』。時代劇=チャンバラの固定概念に囚われず、二人の若侍の青春を描いた“青春時代劇”。
これを撮るのが夢だが、未だ実現に至らず。と言うのも…、
主役にぴったりの“役者”が居ない。
ハダシが主役に求めるのは、美しくて、儚くて、それでいて日本男児。
キャスティングも映画の要。監督に惚れられ、主役に抜擢され、スターとなった役者も少なくない。黒澤と三船もそう。
そんな時、遂に見つけた!
往年の時代劇映画を上映していた映画館で、同じく鑑賞していた彼。凛太郎。
どうやら彼も時代劇が好きっぽい。でも何より、イメージにぴったり!
猛アタック! …あ、キラキラ青春ラブコメみたいな愛の告白じゃなくて、あくまで映画出演オファーです。
断り続ける凛太郎。が、説得し続けるハダシ。
「あなただから撮りたい」
そこまで言われちゃね…。根負け。半ば強引にだが、出演を了承する。
でも、この凛太郎の言動がちょっとヘン。
初めて会った時ハダシの事を“ハダシ監督”と呼び、何故か敬語。
ハダシほどではないが多少時代劇を知っているようだが、Netflixなどのカルチャーはおろかマシュマロやクレープを食べた事ない。超ド田舎に住んでいた…?
出演の断りの理由も、「マズイんです」「ヤバイんです」。どういう意味…?
何はともあれ、夢にまで見た撮影!
…とは言え、とんとん拍子には進まない。
製作費は…? 部費は映画部がキラキラ青春ラブコメに使っている。
バイトで稼ぐ。この時も力になってくれた凛太郎。
製作費は何とか。後はクルー。
主役のライバル役に、老け顔の同級生男子。陽気な筋トレバカの熱血男子。
“デコチャリ”で登校する不良男子を照明係に。野球のホームラン音の聞き分けが趣味のヘッポコ男子二人を録音係に。
カメラはスマホで。幼馴染みのビート板が担当。天文部所属でSF好きの女の子。
殺陣指導も幼馴染みのブルーハワイ。剣道部所属で、同じく時代劇好き。
映画的な個性的な面々が集まってきた。
いよいよ撮影開始。スタート!
ド素人演技の凛太郎。
台詞が覚えられないライバル役。
照明担当はヤル気ゼロ、録音担当はカメラに映っちゃうし…。
トラブル続出で素人丸出し。
ハダシもハダシでこだわりがあって、カット!…の連続。
この映画、完成はおろか無事撮影出来るのか…?
が、次第に“形”になっていく。
凛太郎も段々と主役らしく、“役者の目”に。
時には時代劇のお勉強会。殺陣の練習。
学園青春モノの定番、合宿。
ヘッポコでバラバラだったが、映画製作チームや仲間として絆が芽生えていく。
この撮影が楽しい。
合宿で夜、お菓子を食べながらお喋り。
ハダシが時代劇好きになったきっかけなどを打ち明けたり…。
ベタだけど、もう堪んないくらいのTHE青春!
一緒にいて楽しい友達や仲間がいて、皆で力を合わせて何かに夢中になる。
ああ、素敵だなぁ…。あの合宿の夜のシーン、本当に心がほっこりした。
それもこれもこの仲間に尽きる。
特に仲良しのビート板とブルーハワイ。(にしてもハダシも含め、何ちゅーあだ名…)
ビート板は幼馴染みだけあって、ハダシの良き親友、良き理解者。色々支え応援してくれたり、時にはビシッ!と。合宿には映画部も来ており、面と向かって「負けないから」と対抗心メラメラ。
ブルーハワイは長身の優しい女の子。時代劇好き、剣道部所属で古風な性格と思いきや…、実は! ハダシやビート板が苦手なキラキラ青春ラブコメが大好き。こっそりスマホで漫画を読んだり、映画部の撮影が気になったり。
ハダシ=伊藤万理華、ビート板=河合優実、ブルーハワイ=祷キララ。
この3人のナチュラルな演技、やり取り掛け合い、魅力やフレッシュさが最高!
主演の伊藤万理華は元乃木坂46のメンバーだという。正直、エースの白石麻衣みたいな美人ではないが、本当に時代劇ヲタクなんじゃないの?と思うくらいのハマり快演、飾らぬ等身大の佇まいに好感。
一見、ズッコケ連中で自主映画を製作する青春モノ。
だけど見る前から、+αの要素を知っちゃっていた。って言うか、レビュー序文にも書いちゃったし。
時々おかしな言動の凛太郎。あるシーンで一人になった時、小さな球体から映し出されたホログラムの男子と会話。
そしてある時、自分で口を滑らせて衝撃的な事を言ってしまい、彼の正体がバレる。
凛太郎は、未来から来たタイム・トラベラー。“時をかける少女”ならぬ“時をかける少年”。
この時代に来た目的は…?
ハダシを“監督”と呼び、敬語で話す事から察しは付いた。
ハダシは未来では名監督となっており、凛太郎は彼女のファン。会う為に遥々やって来た。
大体当たった。スゲーじゃん、ハダシ!
違うのは、会う為ではなく、見る為。ハダシの幻のデビュー作『武士の青春』を見る為に。
近々開催される文化祭でしか上映されないらしい。見る為だったのに、まさかの主演に…! にしても、筋金入りのファンの凛太郎。
ちと気になる事が。文化祭でしか上映されない。フィルムとか残されていないの…?
また、凛太郎が正体をバラす時に発してしまった言葉。
未来に映画は無い。
凛太郎が居る未来世界では、映画そのものが廃止されている。あったとしても僅か5秒ほどの短編、1分でさえ長編。他人が作った嘘物語に、誰も関心持たない時代になってしまっているのだ…。
あまりにも衝撃的でショックな事実…。
これが映画製作に支障をきたし、ハダシの心情に暗い影を落とす…。
撮影が遅々として進まない。
元々ラストシーンに悩んでいたハダシ。ここに来てピークに…もあるだろうが、おそらくそれ以外の理由も。
未来に映画は無い。残りもしないのに、何故映画を作るの…?
撮影に来なくなるハダシ。
仲間内でも意気消沈…。
その前から凛太郎の演技に厳しくなったハダシ。幾度もカットを。
実は…。
いつの間にか凛太郎に恋してたハダシ。
そんな彼から打ち明けられた秘密に、好きと複雑な想いが入り交じり。
もう自分でも分からない。
ある夜、久々に凛太郎と面と向かって話し合う。
“好き”とは言えなかったが、映画を完成させたい思いの凛太郎。くすぶり続けていたハダシ。
踏ん切り付けた。映画の撮影を続ける。
ハダシの気持ちに気付いていたビート板。実は彼女、SF好きあって凛太郎の正体にいち早く気付き、密かに凛太郎の事を…。あるシーンの彼女の台詞が切ない。「あ、これ、失恋だったんだ…」。
ハダシと凛太郎が対した場に出くわしたビート板とブルーハワイ。その時のブルーハワイのリアクションが最高! 「私もキラキラ青春やりたい!」。ちょっと切なくしんみりした空気を解してくれたナイスフォロー!
撮影再開。でも、このままではスケジュールが間に合わない。
そこで協力してくれたのが、映画部。あちらの撮影中キャストに穴が空いた時、ブルーハワイが助っ人で出演。(念願のキラキラ青春ラブコメに出演出来て大喜びのブルーハワイ、皆が驚くほどの女優演技を魅せる)
あちらの監督、同級生の花鈴。ブリッ子でソリが合わなかったが、借りた借りは返す、意外とイヤミな性格じゃない女の子。
あちらとこちらで協力し合って撮影。
ラストシーンに悩んでいたハダシ。
そのラストシーンとは、友情を深めた二人の若侍。最後、斬り合うか、斬り合わないか。
斬り合わない時代劇なんて時代劇じゃない。
でも、斬り合わない事で伝えられる“思い”もあるのでは…?
撮影はオールアップ。編集も完了。遂に完成。
ハダシが選んだラストシーンは…?
文化祭。
映画部の自主製作映画、花鈴監督作とハダシ監督作の急遽の2本立て。
花鈴のキラキラ胸キュンラブストーリーに、皆悶絶。
一方のハダシ時代劇には…。渋すぎる作風に困惑。が、本格的なチャンバラ・シーンには興奮。
いよいよ悩みに悩んだラストシーン。その直前、ハダシは映画の上映をストップさせる…。
どうしたの、ハダシ…!?
斬り合わないラストシーンにしたハダシ。
でも、気付いた。違う。これじゃダメ。斬り合わないと。
文化祭の場で、ラストシーンを撮影…いや、即興で“生上映”。
凛太郎演じる主人公と対するのは、ハダシ。(役を譲った老け顔同級生、ナイス!)
凛太郎対ハダシ。
物語上は決闘だが、実際は想いをぶつけ合う。
真剣に向き合う事で。
時代劇はラブストーリー。
時代劇の格好をまとい、実はしっかりと胸キュンラブストーリーしてた。
文化祭での上映前、ビート板とブルーハワイは凛太郎の未来の友人からある事を聞かされる。
上映したら、この映画は無くならないといけない。それが歴史。
つまり、これがお披露目であると共に、最後。
それを伝えられないビート板とブルーハワイ。
が…
“決闘中”、ハダシはそれを知っていた。
映画は無くなるかもしれない。
でもそれでも、映画を作る。作り続けていく。
思いを伝える。伝え続けていく。
この想いを受け止めて。
この想いを受け止める。
ラスト、激しく剣を交えるハダシと凛太郎。(伊藤万理華の見事な殺陣に圧巻!)
熱い殺陣シーンであると同時に、最高にロマンチックなシーンでもあった。
賛否は分かれてるようだが、個人的には“撮り直し”が功を奏したようで。出色のラストシーン!
ユニークな話でありながら、実は王道の青春モノ。コミカルで、ハートフルで、切なくて、熱くて。松本監督にはこれから注目。
伊藤万理華らフレッシュな面々の姿もずっと見てたいほど。
『座頭市物語』に勝新、市川雷蔵、長谷川一夫…出るわ出るわの時代劇映画ネタにニヤリ。
奮闘部活モノ、青春、ひと夏、淡い恋、SF要素に映画愛…。
全てが完璧な完成度の高い作品ではないかもしれない。
演技もベタで拙い所もあるかもしれない。
それらも引っ括めて、
好きがいっぱい詰まってる。
この映画、大好きってしかいえねーじゃん!
よくある話だけど、最高!
なんだろう?ストーリーの各要素はよくあるものだと思うんだ。高校最後の夏、映画制作、はみ出し者を寄せ集めたチーム、ライバル、文化祭での上演、そしてSF要素。だけど出来上がったものは傑作と言わざるを得ない。
それは、伊藤万理華の熱量や、皆が言及しているラストシーン(いや、観ててテンション上がりまくりましたけどね)だけでは説明がつかない。
サブキャラの扱いが絶妙だ。野球部補欠の音響二人はさほど取り上げられたわけではないのだがキャラが立っている。キャッチャーミットに収まる球音だけでピッチャーが判るなんて設定が効いているのだ。デコチャリの照明はヤンキーキャラにありがちな悪目立ちする演技は控え、黙々と自転車を漕いでいる。ビート板やブルーハワイは名前だけでキャラ立ちしている。もちろんこの二人の役回りは重要だし僕もビート板の佇まいは大好きなのだが、必要以上にスポットを当て過ぎない事によって青春群像劇ではなく、はだし(伊藤万理華)の物語に収斂し、求心力を増しているのではないだろうか。
全204件中、21~40件目を表示