「夢と憧れが織りなす、青春時代の初期衝動」サマーフィルムにのって makotoさんの映画レビュー(感想・評価)
夢と憧れが織りなす、青春時代の初期衝動
私は子供の頃、プロレスラーに憧れていた。
プロレスごっこから始まり、ランドセルをキックミットの様に見立て蹴り続けてた。
そして中学生になり柔道部に所属して一生懸命練習した。もう、35年前になるので水は飲むな、休むな、根性だ。そんな時代であった。
厳しい練習の合間にギタリストにも憧れた。
柔道部の厳しい練習の反動からか、かなり対極なハードロックのギタリストがかっこよく見えて、私は虜になった。
ギターも無く、音楽知識もない。
そんな事どうでもよく、とりあえず音楽に合わせてホウキを持って弾いてる真似をした。
髪を逆立て、空き缶を並べてドラマーの真似もした。
馬鹿馬鹿しいと思うなかれ、これが青春の初期衝動だ。
生きる原動力となり、それが青春の1ページとなる。
本作は時代劇オタクの女子高生が時代劇制作に挑む青春ストーリー。
ハダシが座頭市の真似をしたり、映画制作に躍起する姿は初期衝動そのもの。
ビート板やブルーハワイとの友情や倫太郎との恋愛感情も青春時代ならではの関係性を描いている。
青春コメディストーリーであるが、青春の初期衝動がその後の人生を支える。
そんな大切なメッセージとエネルギーがこの映画には満ち溢れていた。
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