「また、いまも、常識は変わる。」天外者(てんがらもん) スクリュさんの映画レビュー(感想・評価)
また、いまも、常識は変わる。
武士が無くなるなんぞ、当時は夢にも思わなかったろう。三浦春馬は熱演したが、どうも脚本がフェミニズムを生きる現代をかんじる。何回も、「男も女も」と、ワザワザ、当時は言わないだろう。言うならば「民」であろう。そのへんが映画を現代の考えからうつし、軽々しくしている。
五代友厚が為した大阪での功績は話が省かれすぎて葬式の列の長さがピンと来ない。そして、現代は、墓を潰し墓じまいし、葬式には知人を呼ぶのも嫌がりわざわざ「家族葬」などと言って誰にも知らせない。今も変わらず昔の常識が非常識になっている状態だとかんじる。「天外者」も、今の世じゃ、外に弔問客がきたら「迷惑な」と遺族に嫌な顔をされて、こんな結末にはならないのであろう。人の考えは、すぐに逆転する。
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