「幕末の混乱期から明治にかけて生きた、五代友厚さんの功績と生き様を、...」天外者(てんがらもん) りんぞうさんの映画レビュー(感想・評価)
幕末の混乱期から明治にかけて生きた、五代友厚さんの功績と生き様を、...
幕末の混乱期から明治にかけて生きた、五代友厚さんの功績と生き様を、時代を超えて、はまり役と誰もが納得する三浦春馬さんがものすごい熱量で演じています。誰もが夢を持てる未来を作る為に、揺るがない信念を持ち、目的のために突き進む姿は、三浦春馬と五代友厚がリンクし、観ていて心が震えました。友厚がグラバーに頭を擦りつけて頼み込むシーンや、大阪商人の前で演説する場面は、鬼気迫るものを感じます。また、母親(筒井真理子さん)との親子の絆、愛するはると気持ちを通わせるシーンは、涙なしでは観れなかったし、蓮佛美沙子さん演じる豊子との夫婦愛・・など、若い方から年配の方まで、観てほしい作品。田中監督がおっしゃるように、春馬さんが持つものをすべて出して輝いています。
春馬さん自身、この撮影ですべてを出し切ったであろうし、それを自信として、自分の未来に思いを馳せていたに違いありません。
メイキング映像でも、春馬さんはほんとにいきいきしていました。笑顔で気配りをし、現場を盛り上げ、共演者の方々やスタッフとも心を一つにして作り上げられた作品であることを確信しました。春馬さんのこれからの活躍が見られなくなってしまったのは、ほんとに悲しく残念です。
映像の中に、五代友厚さんに関する詳細なシーンはないけれど、成し遂げた功績の偉大さを表現するには、十分であったと思います。また、春馬さんが五代友厚さんを演じた意味は十分あると思います。これを観て感動した人が、詳しく五代さんを知るきっかけになればいいと思います。
少なくとも私は、五代友厚さんは、もっと評価されるべき人物だと思います。
余談ですが、才助から友厚に、自ら改名していることも、そう思う理由です。
私は、この映画を3回観ました。ほんとにいい映画だったと思います。
この時代、「天外者」を他人事だと思わず、人のために自分にも何かできることはないか考えて、微力でも行動することができたらよいですね。
春馬さん、田中監督、出演者の皆さん、スタッフの皆さんに感謝します。ありがとうございました。