「ミニマムに、静謐に、機微を描く」この世界に残されて shoheiさんの映画レビュー(感想・評価)
ミニマムに、静謐に、機微を描く
一言で、いい映画を観たなという感想。88分という短い上映時間。余計な説明もなく、省略と時間経過のスキップで、静かに16歳の少女と42歳の産婦人科医の機微を描いている。トラウマを抱え込む二人の関係が、恋愛でも父と娘の関係でもない、微妙で繊細な依存関係であるところがいい。42歳の産婦人科医アルドを演じる主演男優カーロイ・ハイデュクの顔がいい。期待と不安の空気が描かれるエンディングも素晴らしい。ハンガリー映画の秀作。
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