パリのどこかで、あなたとのレビュー・感想・評価
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このフランス
後からじんわりくる
一言「ああ、もう焦ったい!」。
色々悩める男と女。セラピストに通っている。
実は建物は違うお隣同士で・・・。岡田准一さん主演「おと・な・り」がそう。
住まいが隣なので、いく店やいろんなところですれ違ってる。
ただお互いにそれを知らないだけ。
ってことは、どこかで気づいて結ばれる。
なんて思っててもその場面が出てこない。
え、じゃああの伏線っぽいのは??。
と思って見終わったあとは、ちょっとうーんだったのですが。
半日したら急に感想を書きたくなる、このじんわりくる深さ。
出会いがない女の友達がマッチングアプリを設定するけど。
女は「今は出会いが簡単すぎて怖い」。そう言うもんなのだね。
「自分を愛さなきゃ誰も愛せない」。セラピストの言葉にうなづいたり。
とても印象的なシーンが一つ。
ベランダで女が吸うタバコの煙が、男のベランダに漂う。
都会の片隅で隣人の存在を感じるって、かっこいい。
⭐️今日のマーカーワード⭐️
「苦悩を誰かに話すことで、乗り越えられる」
それぞれの悩みを抱えるふたりが描かれる すれ違いながら、すぐ近くに...
【”自分を愛せなければ、誰も愛せない・・。” 似た者同士の男女の擦れ違う数々のシーンに、”じれったいなあ、モウ!”と思いつつも、作品展開に引き込まれた作品。】
■感想
<Caution! 概要に触れています>
・パリの線路沿いの隣り合わせのアパートメントで暮らす、レミー(フランソワ・シビィル)と、メラニー(アナ・ジラルド)が、朝、自宅のアパートメントのテラスから、列車が行き交う光景を眼下にしながら、同じような仕草をするシーンが印象的である。
で、いつ二人はロマンティックな恋に落ちるのかなあ・・、と待つ事、100分!
・レミーと、メラニーは、生真面目で、優しく、自分に厳しい。
だから、二人とも、ある出来事が心の片隅に引っ掛かっているため、そして職場環境、人間関係も要因になり、同じように不眠になり、心理療法を受けることになったのだろうな・・。
・あの
”俺のスーパーの食材には、自信があるぜ! 日本米だったら、魚沼産がお勧めだぜ!”
の大きな声の、キャラの濃いおじさんの店で、二人は擦れ違うが、おじさんから弟がやっているダンス教室のチラシを時間差で貰った二人は・・。
<二人とも、独りが寂しくて、イロイロ試してみたけれど、まさかあのキャラの濃いおじさんが”恋のキューピッド”だったとはなあ・・。近くの行きつけの店は大切にしないといけないね!>
<2021年2月29日 刈谷日劇にて鑑賞>
フランスの印象
2021年映画館鑑賞7作品目
1月11日チネラ・ヴィータ
観る予定では無かった
観ようと思っていた映画に間に合わず次の回まで時間があったのでこれを観ることにした
予告編は観た記憶があるが内容を調べなかった
フランス映画を観ても眠くならないのはそれだけ大人になったのか
それともぐっすり眠れているからか
オープニングを観ていたら都会的なアクションありのサスペンスかなんかだと思ったがそうではなかった
意図はわからないがあれはいらなかった気がする
いきなり電車でツーショットの2人で良かったのではないか
パリで隣に住んでいるものの特に面識がない30歳の鬱気味の独身男女がなんやかんやでダンス教室でパートナーとして出会うまでの話
エンドロール!?終わりかよ!エンドロールのあとにおまけがあるのかな・・・ないのかよ!
レミーは非モテでちょっと天然
メラニーはマッチングアプリでモテモテの肉食系リケジョ
アパートの自分んちでボーイフレンドと酔っ払って吐いただけの姉を心配して大急ぎで夜遅くに駆けつけてくる妹が世の中にいるだろうか
魚沼産の米が褒められたので気分が良かった
新潟県民でもないのに
白い猫が可愛かった
メラニー役のアナ・ジラルドは顎が見事に割れている
それがとても気になった
なんだかとてもセクシーだった
曖昧ミィ〜🐈
フランス的
人と出会うということ
英題:Someone Somewhere
人と人が「出会い」「見つめ合い」「触れ合う」。
本作は、この当たり前に思えることが本当に「ドキドキ」するってことを改め教えてくれました。
都会にはたくさん「人」はいるけれど、「心」の通い合う関係は少ないですよね。映画で取り上げられていたように、マッチングアプリなどで「出会う」ことは簡単なのかもしれないけど、SNSと同様に現実の世界も「薄く広い」関係が多く、そしてそれはそれなりに「心地よく」、でも一方で「空虚」な面を生み出すこともあります。
他者との関わりは「良い面」もあるけど、時には「煩わしさ」もあって、でもその「負」の感情は自分自身の内面の反映。
本作は出会わない「ラブコメ」というエンタメの部分と、幼少期の「原体験」が対人関係に与える影響ということを盛り込んだ、優れたプロットをベースにした作品でした。
コロナ禍だから、こういう作品に対する捉え方に深みが出るし、有料で映画館で鑑賞するから思考したくなります。
幸せになる権利
しばらく行けそうにない情勢の中、フランスの風景が恋しくなって視聴。
「生存者の罪悪感」や、家族だからこそ近すぎて解決困難な問題、トラウマ、他人のアドバイス通りに生きる難しさ。扱うものの重さに反して、見せる過程は時に面白く時に切なく、軽やかに描かれていました。
主人公の二人の出会い方が、「ただの恋愛映画」に見せないことに効果を発揮していました。
フランスの哲学者アランが遺した「楽観は意志」という言葉がありますが、「あなたには幸せになる権利がある」とのカウンセラーの言葉がメインテーマにあると受けとりました。
意志を持ち選ぶためには、整理し、直面し、解釈の選択肢を増やして行動を変える必要があるけれど、それは個々のスピードで良い。そうした向き合う勇気の先に未来があると示してくれる、あたたかな映画。
ところであの仔猫、演技?が可愛すぎて…!
人生に何を求めるか
「誰かと繋がっていたい」そう思う。
後ろ向きな者同士の各々の日常は至って我々の日常と変わりはなく普通だと思います。
フランス映画らしい静かな映画
二人の私の物語
ポスターの雰囲気や粗筋から、叙情的で小洒落た大人の恋愛物語と勝手に想像していたら、思いの外表現や内容が現代風で、ちょっと意表を突かれた。
原題は『Deux Moi』、二人の私。文字通り、二人の【個体】が主人公だ。
二人の男女が、並び立つアパルトマンの、隣り合わせに位置する部屋に住んでいる。彼らは、互いに認識も交流もない。
各々の人生が代わる代わる、時に隣り合わせで写し出されるが、二つはすれ違い、交わる事はない。同じ音を耳にし、同じ風景を目にしながら、二人は互いに気付かない。
女は溺れた恋を忘れられず、生きずりの関係の中に自分を見失う。
男は人と関わるのを恐れ、孤独の中に自分を見失う。
性格も身の上も職業も異なる二人だが、共に心の傷と寂しさを抱え、都会の雑踏に埋もれて苦しんでいる。
セラピストが言う。
「自分に向き合い、自分を認め、自分を愛さなければ、他人を愛せない」
何処でも誰でも繋がれるネットワーク。溢れる物、溢れる人、インスタントに叶う欲望、垂れ流しの価値観。その中で、損なわれず、流されず、自分の形を保つのは容易でない。
自信と尊厳を胸に、寛容と愛情を持って、背筋を伸ばして前を向いた時、ようやく、同じように流れに立ち向かう、もう一人の【私】に気付くかも知れない。
さて、映画の終わり、遂に二人は、互いを見つめ、名乗り、手を取り合う。この後の物語は、果たしてどうなるのだろうか。
互いの住所を知って驚くだろう。部屋に招かれ、見知った猫の姿に、運命を感じるかも知れない。共んで同じ曲を聞き、魚沼産のお米を食べるかも知れない。過去の重荷を打ち明けて、涙し合うかも知れない。
異なる部分も多い二人は、いつか離れていくだろうか。補い合って添い遂げるだろうか。
そんな『その後』につい思い巡らせてしまうのも、この映画の楽しさのひとつだろう。
シャルウィダンス
すれ違いそしてめぐりあい
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