「もう一人の自分と…」パリのどこかで、あなたと MARさんの映画レビュー(感想・評価)
もう一人の自分と…
それぞれに悩みを抱えた30歳の男女、レミーとメラニー。隣通しのアパートに住みながらも交わることのない二人が織りなすドラマ作品。
まず、主人公のレミーの抱える悩みにかなり共感できる部分があり、程度の差こそあれど自分とよく似ている(顔が似てりゃあ良かったんだけど)。
前半はあまり緩急の無い二人の生活をずっと描いているけど、ぼんやりと、しかしどうしようもないような孤独感がうまく伝わってくるし、異なるようでどこかシンクロする二人の対比が◎。
劇中で聞けるセラピーの話は、レミーらと同じく一人で(寂しく)暮らしている自分にもなかなか響くものが多かった。話せることが無い、ってよく思っちゃうけど。人との繋がりは大切ですよね♪
終盤はちょっといきなりな展開を出してきて戸惑ったけど、二人が変わっていく様子や、わかってはいたけど素晴らしいラストも、爽やかな風が吹くような感動と爽快感。
でも、どうせならロマンチックな音楽が良かったかな(笑)
その他、引退間近のセラピストやお節介焼きの店主、さらには可愛すぎる白猫等々、脇を固めるキャラ達もグッド。
おまけにこの映画にも日本ネタがちらっと…。嬉しいですね♪
ちょっとした笑いも織り交ぜながら、少し勇気をもらえる作品。私もその一人、同じような悩みを抱える人は実は多いのではないでしょうか。
似ている境遇の二人
セラピーを通して変わっていく心
出逢ったのは、もう一人の自分なのかもしれませんね。
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