劇場公開日 2021年7月9日

「羽花の克服と成長の物語としてならアリ」ハニーレモンソーダ kenshuchuさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0羽花の克服と成長の物語としてならアリ

2021年8月1日
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鑑賞方法:映画館

少女漫画の実写映画化作品をあまり観てこなかったのだが、ご縁があって6月に「胸が鳴るのは君のせい」を鑑賞。続いて本作を鑑賞してきた。
その時も書いたことだが、目立つ存在ではない主人公の女の子が、目立っているイケメンにちょっかい出されて、紆余曲折ありながら恋愛に発展していくという王道を全く外さない作りだった。
しかも、若干不良チックな雰囲気の男の子。何やら陰があるぞ!と思わせる演出は、往年のヤンキー少女恋愛漫画っぽい。主人公の羽花が中学時代にいじめられていたこともあって自分を変えたいと思っている2人が惹かれ合うという流れ。
ラウールくんは本当にカッコいいのか疑問に感じていたが、本作を観るとたしかにところどころカッコいいと思える瞬間があった。でも、胸キュンなセリフで決めているんだけど、全体の印象としては、吉川愛さん演じる羽花の健気なセリフの前フリにしかなっていなかったんじゃないかと思う。ラウールファンこれでいいのか?
ラウールくんの演技は上手いわけではないが、酷評するまでには至らなかった。6月に観た映画の浮所くんが酷かったからマシに見えただけかもしれないけど。
一方、吉川愛さん演じる羽花は、どんどん変わっていくのがとてもいい。言葉遣いや表情、周りとの関係性。コンプレックスやトラウマを克服しながら成長する彼女の物語として楽しむのはありだ。
気になったのが、家族(特に両親)が全く出てこなかったこと。原作でもそうなのかな。界の家庭は仕方ないとしても、いじめられていた彼女の背景を描くのに両親との関係って大事な気がするんだけど、この感覚がもう古いのだろうか。
いじめられた側の人間を描いた話として、最近「少年の君」という中国映画を観た。本作はいじめではなく、高校生の恋愛を描いたものだから単純な比較はできないが、いじめられた者が受けた傷の重みと主人公2人の絆の深さがあまりにも違っていて愕然としてしまった。
ふと感じたのが、ラウールくん演じる界の恋愛遍歴。いじめられている女の子を好きになってしまってない?守ってあげてる自分が好きなのかな、なんて邪推してしまう。こんな見方よくないね。

kenshuchu
kenshuchuさんのコメント
2021年8月2日

原作では羽花の両親が出てくるんですね
当たり前か
実写映画化する難しさですね
スッキリしました!

お子さんと映画やマンガを楽しめるのは素晴らしいです!

kenshuchu
ぞうぞうさんのコメント
2021年8月2日

はじめまして…
子供達の付き合いでハニレモを観て、ハニレモの世界観が好きになり
一気に原作を読んだ者です。
(一部ネタバレになりますが…)

kenshuchuさんのご指摘通り、私も羽花ちゃんのご両親が出てこないのでいじめられていた背景などが気になっておりました。
原作ではきちんと描かれており、私の予想では全部を2時間の映画の中で収めるのは厳しかったのではと…

界くんの事ももちろん2時間の中で頑張って組み込んだほうではと…

羽花ちゃんのいじめはもちろんあってはならないことですが、
誰かに「助けて」っていう勇気をもつ勇気…
界くんがかっこよすぎて、ラウールくんの演技がどうのこうのではなく
界くんに惚れました。

そして、原作を読んでみて原作ファンが多いのも納得しましたが、
その中で違和感(私は)なく映画の中でラウールくんではなく界くんとして
観ていられたラウールくんの演技は自然で良かったです。

余談ではありますが…
やはり子供たちの付き合いでライアーライアーを観た者として
大学生同志の恋愛でキスシーンが一回しかなかったライアーライアーより
ハニレモのキスシーンはジャニーズにしては頑張ったと思っております。
そして、あんなに綺麗なキスシーンはスクリーンで観て欲しいとおばちゃんは思ってしまいました。

私はジャニーズ好きではありません…
と付け加えさせてください。

ぞうぞう