「性別、年齢に関わらず楽しめる映画」ハニーレモンソーダ み!さんの映画レビュー(感想・評価)
性別、年齢に関わらず楽しめる映画
正直、ありきたりな恋愛映画だろうと観る前は思っていました。もう20代になり、こうした胸キュン映画は映画館で観ることはないだろうな〜なんて思っていたので、そこまでの期待はしていませんでした。
でも、本当に良い意味で期待を裏切られたな、というのが1番の感想です。ただピュアな恋愛を描いているだけでなく、むしろ、界と羽花の成長を描いたストーリーだったのでぐっと惹きつけられました。私が涙脆い方ではあるけど、何度も涙を堪えきれないシーンがありました。
キャストの皆さんの演技も、素人目に見てすごくお上手だなという印象です。ラウールくんは初主演ということもあり演技自体にはそこまで期待していなかったのですが、周りのキャストさんがうまく彼の魅力を引き出していたように感じます。ラウールくんは表情とか溢れ出るオーラが素敵で、これは単に演技力があるっていう話では無いのかな。内から溢れ出る何かが、上手く界を表現していたと思います。
そして、吉川愛さんは子役時代からたくさんの作品に出演されていましたが、いじめっ子役を演じているイメージが強かったので、羽花のようなタイプも演じられるのか〜と感動しました。高校生が恋をしている時って、本当にこんな表情してるよな〜って映画を見ながら懐かしい気持ちにも浸れました。
他のキャストの皆さんもそれぞれすごく素敵でした。高校生の頃の思い出って、もちろんその時は純粋に楽しいし青春を感じるけれど、後から振り返って「あの頃って一番青春だったな」とか「戻りたいな」とか時間の経過がよりそれを美しくさせると個人的に思っています。そしてそれは、ただ良い思い出だけでなく、高校生ならではの苦しんだり悩んだりした悪い思い出も含まれると思います。なんだか、この映画の一つ一つのシーンが、そうした後から更に輝きを増すような高校生ならではの青春を描いていて、キャストさんだけでなく制作に携わった全ての方々一丸となって、とてもいいチームで作られた映画なんだろうなと感じました。
性別、年齢に関わらず、たくさんの方に観ていただきたい映画だなと思います。(なんだかんだ言って、ちゃんと胸キュンもしました)
心が浄化される、素敵な映画でした!