「あの濃密な原作がリズミカルに纏められた111分」ハニーレモンソーダ そまさんの映画レビュー(感想・評価)
あの濃密な原作がリズミカルに纏められた111分
生粋の少女漫画オタクとして言うが、私は実写化に対するマイナスな固定概念が大嫌いだ。実写が決まるたびに起こるいき過ぎた“コレじゃない論争”。これほど醜い論争があるだろうか。
この作品で言うなれば、村田真優先生が描く界や羽花、その他登場人物はただ一人だが、私が想像する界と、読者Aが想像する界にはきっと何らかの違いがあるはずで、理想とする像が当たり前に読者同士でマッチするわけでは無い。
だからこそ、実写映画には様々な楽しみ方があると思う。その俳優が理想像とマッチしているのなら実写として純粋に楽しめば良いし、キャストが好みならもう一つの作品として楽しむという方法もある。それこそ、誹謗中傷してしまうほどキャストが好みでないのなら、見なければ良いだけの話。(まあ、実写を見たことで、原作の世界観が壊れてしまうほどやわな原作ではないように思うが。。
私個人的の感想としては、吉川愛さん演じる羽花は髪色以外理想とする像そのままだったし、彼女の演技力にねじ伏せられた。界を演じたラウールさんは、素材としての圧倒的な説得力が圧巻だったように思うし、あの2次元のようなスタイルとリアルな身長差には惚れ惚れする。堀田真由さん演じる芹奈も非常に印象的だった。
もう少し心情への細かな配慮が欲しかったが、111分しかない尺の中であの濃密な原作をよくここまでリズミカルに纏めたと思う。
最後に、ラウールさんの顎のラインの綺麗さには友人共々驚かされました。
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