由宇子の天秤のレビュー・感想・評価
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天秤の如く揺れ動く正義のあり方
社会の闇を裏表すべて曝け出す秀作。報道の偏りと情報化社会による正義の暴力。自分の尺度で正しさを振り翳すことが正解か否か。天秤のように目紛しく移り変わる視点が凄まじく、胸騒ぎが常におさまらない。ラストは今年の映画の中でも随一の衝撃。素晴らしい映画を観た。
『サマーフィルムにのって』の河合優実さんめちゃくちゃ良かったな。それと今作は食事シーンが多くてとても印象的だった。食を共にすることで、乱れた均衡が元に戻っていくような…
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社会派?では無くダークエンタメ
多面的な正義感
春本監督は云います。
「人間を描くことこそが、社会をあぶりだすんだ」と。
まさにこの映画は、現代日本の在り方を描いた映画でした。
事無かれ主義に同調圧力で問題をうやむやにし、誰も責任を取らず、何もなかったかのように本質をすり替え、やり過ごす。
警察官僚がレイプしたお友達ジャーナリストの逮捕状を取り下げたり、財務省の決算文書改ざんを苦に自殺した赤木さんしかり、当の本人は、真っ当な成敗を受けることなく、歪んだ正義の代償が陰惨な形でそこら中で溢れ出ているように思います。
まさにこれらは、氷山の一角であり、ただただ表に出ていないだけで、うまくやりすごされた例は五万とあるように思います。
だが、もし自分がその当事者になったらどうするのか。
右の正義か、はたまた左の正義か。
真実に蓋をすることは出来ません。
この映画は、最後カメラを視聴者に向け問いかけます。
あなたならどうしますか? と。
私ならどうする❗️
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