由宇子の天秤のレビュー・感想・評価
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2本立て2本目。こちらも良作。 正義を振りかざすドキュメンタリー監...
2本立て2本目。こちらも良作。
正義を振りかざすドキュメンタリー監督由宇子。
塾の話とかいらんやろと思ったら、なるほどそういうことか、大事件やん。揺らぐ由宇子、悪い女やん、それで天秤か。
なにが真実なのか?いったいどうなるのか?長尺だが全く気にならない。
ラストは私的に微妙だったが、その後どうなったのだろう。いろいろ考えてしまう。
実力派と思える俳優陣も良かった。こちらも見るべき作品。日本映画も頑張ってるね。
生を感じさせる作品
報道の罪というテーマで物語が進んでいく。
次に貧困の問題へ。
主人公がドキュメント作品の監督だけあって、リアリテイのある展開だった。
もちろん瀧内公美さんを堪能できる。やはり笑顔が素敵ですね。
非常に良く練られた映画
この映画のテーマは天秤であって表向きのテーマとは齟齬が生じる。映画は表面的に真実がテーマであるかのように装う。しかし世の中に真実などなく常に真実の髪を掴もうとするものはその掌からすり抜ける、それが真実の本性であるかに描かれる。その真実に迫ろうとする主人公に起こった現実を主人公の由宇子は真実を見極めようとするのではなく、常に自分にとって都合の良い事象の選択として事態をハンドリングする。しかしその選択肢は常に真実の側面を兼ね備えた事実に彩られてはおらず多くの虚偽や見誤った表面的な事象が混在している。その中での利害優先の選択の積み重ねは、その主体を多くの誤謬へと導くこととなる。iそのものがしんじつをついきゅうしていた者であればなお一層、その誤謬への到達は絶望を産み落とすこととなる。教訓めいた哲学的な内容を包含したテーマの作品であった。
いや傑作じゃない?
私だけかもしれないが、あんまり本作認識してなかった。で瀧内公美に惹かれて見に行ったが、とんだ傑作ではないだろうか、これ。
役者が全員雰囲気あって素晴らしい。
特に萌役の河合優実ちゃん、
最低限の目線と表情で感情を滲み出させる演技に感動した。
最後由宇子に車中で疑いの問いかけを受ける場面、彼女の芝居は目線だけなのに確実に何かがガラガラと大音響で崩れ落ちる音が聞こえた。
とにかく最後まで緊張感溢れる時間が途切れず良い意味で息がつまった。
ガンバレ、春組!
内容は至って単純で分かり易いのかと思いきや…⁈
忘れそうと思い,かなり鑑賞してから遅めのレビューになるが…。
父親役に学習塾を経営してる光石研と,女子高生苛め自殺問題という事件の真相を追う事で、世に問うべき問題に光を当てる事に信念を持ちつつ,ドキュメンタリーディレクターの仕事もこなして生活を営んでいた娘役の瀧内久美は、父親が生徒を孕(ハラ)ませてしまう❗️というわりとショッキング(まぁ,有り勝ちっちゃあ有り勝ちかな?)濃い内容だった事をこの場を借りて,残させて貰いました。
そりゃ,その子の親父さんの怒りを,娘にぶつけて来た事を思い出したり…。
もう一度見たかった
昨年見た映画で、好きな作品の一つ。どうしてももう一度見たく、宝塚まで。
効果音や音楽を使わず、いつの間にかドキュメンタリーを見てる気分になる。2回目視聴にもかかわらず緊迫感溢れるまま、一気に2時間半が過ぎた。
とにかく瀧内公美がすごく良い。切ないラストだが、パンフの後日談漫画がまた私好み、購入を強くおすすめします。
これは名作
非常に評価が高い作品で、やっと劇場で鑑賞。
真実を追求するディレクターの視点で描かれているが、報道する側の都合の悪い真実が出てきたり、また私生活での不都合が出てきたりとタイトル通りの由宇子の天秤はどうするのか?
ドキュメンタリー風なカメラワークもあり、その場でLIVEで観ているかのような臨場感も相まって、ハラハラする。
ラストワンシーンの行動はまさに恐るべし。
派手なシーンはないが、劇場でこそ観るべき作品。
いろんなテーマが詰まっていて、観ながらも観終わってからも深く考えさ...
いろんなテーマが詰まっていて、観ながらも観終わってからも深く考えされられる映画でした。瀧内さんが全編に渡って複雑な心境を素晴らしい演技で表現していました。
正義とは?
正義とは何か?
自分ならどうするのか?
突きつけられたこの問いへの答えを観客は映画が終わってからもしばらく考え続ける、そんな作品。
ドキュメンタリー監督である由宇子は真実を追求する姿勢から上と衝突するものの、マスコミ社会で散々揉まれてきたであろうことが窺える強かさ、図太さも持ちあわせているけど、父親の経営する塾で生徒たちと触れ合う姿はとても優しい先生。
あえて音楽をつけない演出なのでまるで彼女のドキュメンタリーを見ているようでした、特に前半は。ある事件が発覚すると一気にこちらまで動揺してしまいましたが。
脚本も抑えた演出もこの題材にすごくマッチしていてストーリーにグイグイ引き込まれました。
息をひそめて生活するあの母親の姿も印象的でした。
正義を振りかざして悪と思われるモノを執拗に攻撃する無関係な人たちがこのネット社会には大量にいて怖いなぁと思いますが…由宇子もそれを怖れるあまりに。。
あえて多くを語らない作品だから、不完全燃焼に感じる部分もあるかもしれませんが、それも「あえて」でしょう。いろいろな取り方ができますね。
俳優さんは皆さん素晴らしく、特に瀧内久美さん、良かったなぁ。強さと弱さをナチュラルに演じてらっしゃった。光石研さんもとても難しい役でしたが流石!
宇宙子
低予算の秀作。
マスコミ関係の由宇子が主人公。
大事件サスペンスものではないのだが、それに類する緊張感を漂わせている。
静的(性的×)な作品としては優秀で、やや長いもののドライブ・マイ・カーほどではなく、臨場感もあるぶんこちらに軍配が上がる。
良い点
・由宇子のキャラ
・由宇子をはじめ、皆非常にナチュラル
・選挙演説
・エンドロール
悪い点
・間の取り方は悪くはないが、全体としてみると長い。もう少しめりはりがあると良い。
その他
・「天秤」は分かりやすいがどこか陳腐。
・由宇子と宇宙子を交互に見るとゲシュタルト崩壊を起こす。
モヤモヤのクサビは抜けない
これは映画館から出て、日常に戻っても忘れられない映画。
日々の新聞やネットの悲しい事件を読むたびに、由宇子やみんなが現れてくる。
真実の偽りと偽りの真実
作品情報が公開された時点で気になっていた作品。
世界各国で賞賛され、日本でも都内では満席が続き単館上映にも関わらず興行収入が1億を超えた本作。レビュー欄は賛否両論あるが、全体評価は★4.0と高評価をキープ。2週間前から上映館拡大で公開された劇場が早くも上映終了らしいので慌てて鑑賞。
評判通り、すごい映画でした。
ドキュメンタリー映画を作るドキュメンタリー風人間ドラマ映画。普通の映画ではない。かつて無い映画。これだけ賞を総ナメするのも理解出来る。
ドキュメンタリー監督として日々インタビューを行いながら、父の経営する塾で講師を務める由宇子(瀧内公美)。順風満帆な日々を送っていた由宇子だが、とある事件で全てが狂い始める。
本当に息がつけない152分間。
音楽が一切ない本作だが、それが空気をより一層重くし映画に深みを持たせている。濃厚で緻密な設計により、こんなに重いテーマなのにずっと面白いしあっという間。152分間を丁寧に無駄なく使っている。
瀧内公美の演技力が驚異的。
今年1番面白くなかった映画は瀧内が主演の「裏アカ」。一方で、今年1番面白かったドラマは瀧内も出演している「大豆田とわ子と三人の元夫」。どちらも、彼女の美しさと器用な演技に魅了されたが、本作は両作よりも遥かに魅力が詰まっている。衝撃の事実を知った時の表情がすごい。これが映画だと!?本当に起こった話じゃないの!?演技だとは思えない繊細さに驚き。由宇子を演じれるのは瀧内公美しかいません。
冒頭はかなり平凡な感じ。
映画としてどうなのか?と思う部分もあるし、描き不足な所もある。しかし、一気に引き込まれ離すことなく最後まで突き進む。面白くて仕方がない、続きが気になる、最後はどうなるんだろう。と次のシーンが見たくてしょうがないという感情に襲われる。ラスト2.30分は衝撃的で破壊的で驚異的。本当によく出来た映画だこと。
由宇子に迫り来る真実。彼女はその真実を偽るのか、それとも真実だと確証がないが口にするのか。次から次へと彼女の天秤に伸し掛る事実。嘘をつき続けることは辛いが、嘘を明らかにすることはもっと辛い道を歩むことになる。天秤はどちらに重みを感じるのだろうか。その重さは本当に正しいのか。タイトルと観客になげかける度合いが絶妙。1日経っても忘れられない、あの光景。
これがダメ!と指摘は出来ないが、なんだか勿体ない。もっともっともっと面白く撮れたと思う。しかしこれでも最高に面白い。何度も見たくなるという気持ちが理解出来ました。
公開から2ヶ月半以上だった本作。
かなりの映画館で上映が終了していますが、この機会に是非。あと半年経ち、レンタルができるようになったら私は周囲にこの映画とサマーフィルムにのってを強く強くオススメすることにします。え!?どっちも出てんの!?ビート板に見えないよ!
わたしだったらどうする?と延々と迫ってくる作品。
最初から最後まで前のめりで観ました。
感情移入が半端ない。
自分ごとのように観てしまいました。
誰にでもきっと「正義感」ってあるけど、
この状況でもあなたは正義でいられるか?
観終わってからもしばらく、
「わたしだったらどうする?」と
迫られます。
きっと監督の意図するところでしょうが、
しばらく引きずりますよ。
2回目も観にいってきます^^
見逃し厳禁です。
いじめ問題女子高生自殺今やそちらこちらで起きてる問題我が町でも今議...
いじめ問題女子高生自殺今やそちらこちらで起きてる問題我が町でも今議論なってる、いろんな事が、先生、生徒、学校側もみ消す問題やらいろいろ、こうゆあ映像場面やり取り映像として凄さがよかつたですね。
現実に対する真実という言葉の軽さ
本作も評価が高かったので観ました。
予備知識は全くなしで監督も知りませんでしたが、切り口が興味深く色々と考えさせてくれました。
人間社会には絶対的な力を持っている言葉って幾つかあると思うのだけど、例えば“愛”とか“自由”とか“正義”とか“真実”とか、こういう言葉を水戸黄門の印籠の様にかざされると平伏せざるを得ない様な、キリスト教だと十字架の様なシンボル的な力を持っている様に感じられる。
特に“真実”という言葉が元に成立する仕事や機関も多くあり、本作に登場する教育・報道関連の仕事はこれを無くして成立しないし、国家権力の立法・行政・司法の三権分立も“真実”というバランス関係を保つ為の制度である筈なのですが、現実社会に於いて国家自体が複雑すぎる嘘に固められているのは周知である。
ましてや現実の教育や報道の現場で、何か事が起きた時に“真実”の優先順位などお飾り程度の代物に過ぎないという認識の中での、事が起きた時の人間の右往左往する姿が描かれていて、それが、由宇子の天秤(バランス感覚)であり、真実以上の現実に即応した人間的対応を、観客に考えさせる構造の作品になっていました。
まあ、作中でもテレビ局内の決定権を持つ偉いさんが「誰得?」って台詞を吐くのが現実社会であり、教育現場で誰か1人が死ねば、誰か1人を悪者に仕立て上げて終わらせるというのが国民の共通認識になっていて、“真実”などは本来誰も重要視などしていないにも関わらず、言葉の重みと使い勝手の良さでこの言葉を乱用している気がする。
アメリカの裁判モノ映画でよく見る、証人喚問に呼ばれた場合の宣誓で聖書に向かって「あなたは真実を、すべての真実を、そして真実のみを語ると心から誓いますか」「誓います」ってシーンをよく見かけるが、日本ではどうしているのだろう?(キリスト教でもないのでそんなことしないのかも知れないけど)でも「真実を述べるように」的な似たような事は言われるのでしょうね。
これ以上書くとネタバレになってしまうので物語上の具体的に詳しい出来事は書かないけど、基本的に人間とは間違いを犯す生き物であることを前提にすると、“真実”に本当の希望はあるのか?“真実”よりも大事な何かはありそうな気がした。
と、こんな事を考えさせてくれた作品でした。
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