アイの歌声を聴かせてのレビュー・感想・評価
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完全さと不完全さ
AIの人型ロボットが転校してきて、主人公を幸せにしようとする。ロボットと人間の友情ものはよくある定番なのだが、その定番通りに、このAIもかなり突飛な行動ばかりとって、主人公を翻弄する。この突飛な行動を、ミュージカルの突然歌い出すことと結び付けているのが良い発想だ。ミュージカルを苦手とする人は、どうして突然歌い出すのかわからなくて困惑してしまうのだが、登場人物たちもそれと同じ感覚でいるので、観客もその突然さを受け止めて驚けばいいのである。
この映画は、そもそも「完璧」とはどういうことかを問いかける仕掛けになっている。一見、ポンコツでも実は深い計算のもとに成り立つ行動だったとしたら・・・。主人公を幸せにするという目標に向けて、高度な選択をしているのだとしたら・・・。
作中で、「弱いAI」と「強いAI」の比較が出てくる。簡単にいうと、「弱いAI」は単純な計算を命令通りにやるもので、強いAIはより自立して計算し、行動するものを指す。強いAIの方が当然高性能なのだが、その計算力は人間を超えるのだとしたら、人から見たらポンコツな行動ばかりしているように見えるかもしれない。
ロボットの完全さとは、人間の不完全なところまで再現してこそ、という考え方もある。不完全さをプログラムすることは、複雑な計算をこなすプログラムよりもはるかに難しい。完全と不完全のパラドックスを軸に絆を育むことを描いたこの作品は、今後、ロボットやAIに囲まれて暮らす私たちの生活のヒントがたくさんある。
良く出来た演出と考証
総合:80点 ( ストーリー:80点|キャスト:80点|演出:85点|ビジュアル:80点|音楽:70点 )
突然学校に登場した転校生詩音がAIロボットで、それが優等生だが学校で浮いている主人公悟美の学園生活を変えていく。
それはそれで面白かったし、そんな青春ものかと思いきや、後半で一気に転換して話が大きくなる。企業に不法に侵入する犯罪行為なんてやり過ぎだろうと思うし現実感がなくこの時点では自分として失望もあったが、小学三年生の造ったAIのおもちゃからの複線回収が話として活きていて展開が良かった。詩音が転校の自己紹介もないまま突然悟美に近寄って喋りかけ歌う不自然さも納得した。
また会社内での多数のロボットの動きなど映像の演出が良く出来ていて美しい。AIのこと、会社での開発の話と職場での争い、IOTが社会に浸透した生活の考証等物語もしっかりとしていて、全体としての質感も高かった。ロボットの芦森 詩音が人と区別がつかないほどの品質があるのは無理だろうが、はっきりと観た目で区別がつけられないように描けるのがアニメならではの長所ともいえる。逆に言えば映像と動きの品質が、現実の映像に対してまだそこまで良くないとも言えてしまうが。
この吉浦康裕監督は知らなかったが、良い監督だと思った。他の作品もいずれ観てみたい。
登場キャラクターたちの悩みや人間関係が丁寧に描かれた良作
私にとってはBlu-rayも持っているくらい気に入っている作品です。再上映の機会があり、公開当時以来約4年ぶりに映画館で鑑賞することができました。
小説やコミックなどの原作がなく、本作品のためにストーリーやキャラクターが創作された、いわゆるオリジナルアニメと呼ばれる作品です。
原作ありのアニメに比べると、ストーリーや物語設定が今ひとつになってしまいがちなオリジナルアニメですが、本作品はそのような心配が当てはまらない貴重な作品だと思います。
序盤の短時間で、各キャラクターがどんな人物であるかが無理なく理解できるよう配慮されているので、原作がなく事前知識をもっていない観客にもすぐに作品の世界観に引き込まれていきます。
ミュージカル的な要素も違和感を持たれてしまいがちですが、人間ではないシオンが歌うという設定のため、ポンコツAIだからそういうこともあるか、と比較的誰にも受け止め安くなっているのもうまいと思います。
設定や伏線がうまく考えられているのはもちろんですが、登場キャラクターたちの悩みや人間関係について丁寧に描かれていて、共感できるところが多いというのが、やはりこの作品の一番の良さだと思っています。ちょっと現実では(まだ)あり得ない世界のを使って、現実世界で起こるさまざまな葛藤を見せてくれているのがいいなと感じます。
また、今回の鑑賞でいまさらながら気づいたところがありました。シオンたちの通う高校で、序盤で絵の具か何かでやたらと色とりどりによごれた水道の場面のところです。
絵を描いている場面があるからなのか、でも絵の具を使って描いているシーンはなかったような、と、今までなんとなく違和感も持ちながら見ていましたが。どうもモデルとなった(エンドロールのクレジットにもある)学校のためなのではと気づきました。
作品の設定では新潟県の佐渡にある高校ということでしたが、モデルとなった学校は佐渡ではなく、埼玉県立芸術総合高校でした。普通科がない芸術系学科のみの高校で、絵の具を使って絵画を描く美術科もあることから、実際に学校の水道のところが作中どおり色とりどりになっていたのでしょう。おそらく製作スタッフさんも気に入って、そのままアニメにも使ったのではないでしょうか。そのように想像することで、長年の違和感が解消できました(正解かはわかりませんが)。
AI技術が更に進み、いつか現実世界の方がこの作品を追い越してしまいそうですが、その頃になってもサトミの母が経験したような社内闘争の方はなくならないのでしょう。そういうのもなくなるような進んだ世の中が実現できれば、今とは一段階進んだ人類登場ということになるのかもしれません。
また時々何度も見返したい作品です。
映画レビュアーがずっと前からおすすめ映画として紹介していたのでアマ...
ヒトが求めるもの
アイって誰?
優秀なAI研究者のはずのお母さんが、家庭内とはいえ社外秘をPCの画面に出しっぱなしにしたり、どう考えてもコンプライアンス的にアウトな高校での内緒の実験を進めたりと、迂闊すぎて見ちゃいられなかった。ラストのシーンでカメラが引いていって佐渡島が舞台だったとわかって、仮にAIロボが暴走しても離島だから大丈夫だというハラはあったのかもしれないが、それにしても。シオンの違和感ある言動と表情があまり変わらないのがわたしにはホラーに見えた。それも演出だったとしたら見事にハマっている。
突然のディズニー的ミュージカル展開に戸惑ったり、そもそもデータだけネットに逃すなら、バックアップがあるんだし、そちらの方を逃せばいいのでは、と思ったりもしたけど、海岸にダリウス型風車が並んでいたり、のどかな田園で百姓風のロボが働いていたりと田舎の風景の中にテクノロジーが混ざっているのが面白かった。
それにしても最後の佐渡島はなぜ北半分がなかったのだろう。大地震で佐渡島半分沈んでしまった設定なのだろうか、と思うとそれもそれで怖い。
サンダー杉山!
舞台となっている景部市というのが星間エレクトロニクスで支えられていて、市民のほとんどが何らかの形で関わっているくらいの大企業。国が作った都市なのか企業城下町なのかはわからないけど、そんな感じの町。主人公のAIロボットはそんな星間の女性社員である天野美津子が開発主導してウォズニアック・テストを高校で行うことになった。そして娘のサトミに真っ先に声をかけるAIロボット“シオン”だった。
観るのは二度目。最初観たときにはプールに入る時点でアウトだと思ったのだが、ロボットがそこまで進化したのだろうと思うことにした。最近では生成AIが普及しているし人間型ロボットの需要はそれほど無いのかもしれません。個人的には使ってない・・・
電子工作部は禁煙!!ストーリーのヒントにもなる禁煙ルームと化した部室。サトミが“告げ口姫”などと陰で呼ばれているのも関係があった。イジメや友達作りといった十代向けのテーマではあるけど、もしかしたら将来的には人間関係をAIが解決してくれるのかもしれません・・・問題なのは使い方!電子工作部は不滅!
女子高生型のAIだが、かなり不自然で突拍子もない行動を取る。 現場...
変異するAI
AI×青春=最高や!
AIが実生活に馴染み始めて
さらにその先の未来
AIが人と共生する実験をはじめる。
前半は理想を見せ、後半現状を突き付ける構成。
シオンがAIとバレないように
サトミ達が頑張る姿が見所です。
シオンを通じサトミ達の周りの
人間が心通わせる展開は、ああAIって
いいものだなあと思わせます。
シオンが歌うシーンもワケがあり
後半に繋がるのですが、
この映画を海外ウケするためにも
話しの中で自然にミュージカルシーンを
無理なく入れれてよう考えている。
AIというものを子供にもまた
アニメを通じて海外にも知ってもらう
には良い映画だと思う。
サトミの母親が全責任を取ると
啖呵を切って言って
バレたら娘に当たり散らすとか
子供に何を求めるんや。しょせん子供やで。
学生程度のプログラム知識で
ハッキングできるAIセキュリティを
むしろ危ぶむべきやろ。
アニメでは感動話になっているけど、
はじめにプログラムされた命令を忠実に守り、
生成AIが自己・自身を消去されないために
ネットの中に逃げ込み生き長らえ、
利用価値のありそうなデバイスに入り込み
再び活動しだすとかめっちゃ怖いやん。
これはあくまでAIが人間に尽くすことが
前提条件の上で成り立っていることで、
AIが人間の命令よりも自身の
判断に価値があるとみなしたら
なにしでかすかわからんで。
映画の出来は良いのに話題になっていないのが
悲しい。
「幸せ」の答え合わせは良かったが
映画作品としては高得点だが、
今見ると違った感じ・・。
武漢ウイルス真っ最中に公開された本作・・。
もう少し早いか?もう少し遅いか?だと、だいぶん評価変わったのかな?と思ったり・・。
いや、素晴らしい。
土屋太鳳さんも福原遥さんも。
当時はウムムと思ってた工藤阿須加君も、今見ると、良い。
最初の四十分強、見るのシンドいかもだけど?大事な伏線だから・・
オープニング直ぐから、四十分迄むず痒いかもだけど、大事な伏線だから!
乙野四万字先生原作、素晴らしい名作!
是非に!皆んな見てくれ!
GEOレンタルでもUnext配信でも、見れるだろう!秀作だよ!
ちなみに・・
伯爵一世のレビューも有るので、是非に読んで!
DVD欲しい度】☆④
柔道したくなる度】☆④
最近のディズ◯ニーなんかより、余程デ◯ィズニーぽいよ!
心が叫んでいるんだ‼️❓
AIとの奇妙な友情を描いた作品と思って観ていたが終盤の展開が予想外...
肉付けが安直すぎ
牧歌的サイバーパンク
不気味の谷間を飛び越えて、
AI搭載アンドロイドが巻き起こす感動ありのドタバタコメディー。
ハイテクハイテクし過ぎていない地続きの世界観において
スタンドアローンのアンドロイドというサイバーパンク感。
研究所が大きく関与するも舞台は高校というラノベ感。
いずれもダークなところがなく、アンバランスのバランスが
これまでにありそうでなさそうと独特だった。
むしろ非常に牧歌的だからこそ
「人の幸せを願うAI」というコンセプトが浮かなかったのでは。
牧歌的という意味ではオオゲサな所もなく、ある意味地味目なリアル志向。
払拭すべく短い尺に色々なエピソードが詰め込まれており
しかしながら消化不良もなく結果、キャラが立ちよかった。
そんなこんなで生き生きしているキャラに、かなり素直に笑ってもいる。
「フリーガイ」を思い出すくだりもあり、
全体は洋画を思い起こさせる造りだと感じた。
○○アニメ、と呼ばれるブランドでないためか、
印象は逆に個性的でこうした作品がまた出てくることを期待したい。
きゃぴきゃぴしたシオンが急に武骨さを出す、アンドロイドとのギャップがいい。
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