アイの歌声を聴かせてのレビュー・感想・評価
全207件中、1~20件目を表示
完全さと不完全さ
AIの人型ロボットが転校してきて、主人公を幸せにしようとする。ロボットと人間の友情ものはよくある定番なのだが、その定番通りに、このAIもかなり突飛な行動ばかりとって、主人公を翻弄する。この突飛な行動を、ミュージカルの突然歌い出すことと結び付けているのが良い発想だ。ミュージカルを苦手とする人は、どうして突然歌い出すのかわからなくて困惑してしまうのだが、登場人物たちもそれと同じ感覚でいるので、観客もその突然さを受け止めて驚けばいいのである。
この映画は、そもそも「完璧」とはどういうことかを問いかける仕掛けになっている。一見、ポンコツでも実は深い計算のもとに成り立つ行動だったとしたら・・・。主人公を幸せにするという目標に向けて、高度な選択をしているのだとしたら・・・。
作中で、「弱いAI」と「強いAI」の比較が出てくる。簡単にいうと、「弱いAI」は単純な計算を命令通りにやるもので、強いAIはより自立して計算し、行動するものを指す。強いAIの方が当然高性能なのだが、その計算力は人間を超えるのだとしたら、人から見たらポンコツな行動ばかりしているように見えるかもしれない。
ロボットの完全さとは、人間の不完全なところまで再現してこそ、という考え方もある。不完全さをプログラムすることは、複雑な計算をこなすプログラムよりもはるかに難しい。完全と不完全のパラドックスを軸に絆を育むことを描いたこの作品は、今後、ロボットやAIに囲まれて暮らす私たちの生活のヒントがたくさんある。
嬉しくて、切なくて、いじらしくて、一生懸命で不器用な青春
久しぶりにアニメを観て泣いた。こんな体験をしたのは『Wolf Walkers』以来のことだ。
涙が溢れるというよりも、気がつくと鼻がじゅくじゅくしていた。押しては返す心の震えが乾いたはずの瞳を潤す。そんな感じが続いた後、ラスト20分は涙腺が決壊に追い込まれたのだった。
主人公の少女は、AI開発のトップ企業の実験都市で研究を続ける母と二人暮らし。お気に入りアニメソングが流れる目覚まし時計は、彼女が起きると「カーテンを開けますか」と声をかけ、室外の温度や湿度、母の帰宅時間も教えてくれる。『トータル・リコール』のような行きすぎた未来ではなく、AIが日常に溶け込んだ描写が素晴らしい。
少女の名は天野悟美(サトミ)。
クラスの中で「変わり者」扱いされている。その理由は上級生たちの喫煙をチクったからだというが、彼女自身は何も語らない。
ある日、サトミが通う学校に転校生がやって来る。実は母が開発中の人型AI。研究チームは5日間正体がバレなければ汎用性が示せると考えたのだ。
転校生の名は芦森詩音(シオン)。
自己紹介を求められた転校生は、教室でサトミを見つけると一目散に駆け寄り「今、幸せ?」と問いかけ、いきなりサトミが大好きなアニソンを歌い始める。凍り付きそうなその場の空気を和らげたのは、クラス1のハンサムボーイ後藤(ゴッちゃん)だった。
翌朝、母のPCを見たサトミはシオンの正体を知ってしまう。ちょっと変だけど可愛い転校生は瞬く間に校内の人気者になっていく。でも、良い事ばかりは続かない。シオンが予期せぬトラブルで行動停止、AIであることがバレてしまうのだ。
その場に居合わせたのはサトミと同級生4人。幼馴染みで機械マニアの素崎十真(トウマ)、ゴッちゃんと彼を慕う綾(アヤ)、AIを相手に組稽古する柔道部の杉山鉱一郎(サンダー)だ。
朝から深夜まで、ずっと研究を続けてきた母の姿を見て育ったサトミは、お願いだから秘密にしてと頼み込む。決して知られてはならないシオンの秘密を共有した5人は、互いに欠かせない存在として固く結ばれていく。
「今、幸せ?」
初めて会った日にシオンがサトミに投げかけた言葉の意味が明らかになる時、嬉しくて、切なくて、いじらしくて、一生懸命で不器用な青春が弾ける。
AIが果たす役割についての寓話。
映画を観ながら、ふとこの映画の感動の構図と似たものを思い出した。『天空の城のラピュタ』のロボット兵のくだりだ。初めて会うはずのシータを守るようにプログラムされ、ただその目的のために稼働し、そして破壊される。ただ人格のない機械が役割を果たしただけなのに、あの映画でも突出して感動的なシークエンスだった。
この映画のAIが(『フリーガイ』とも被りますが)果たす役割も、とにかくあらゆる手立てを尽くして主人公を幸せにすること。プログラムされたものに、擬人化、もしくは擬人化を超えた魂のようなものを感じるパターンは、ほかにも『人造人間キカイダー』『ターミネーター2』や『アイアン・ジャイアント』なんかがあって決して目新しいものではないが、一抹の切なさとともに否応無しに感動させられてしまう黄金のパターンだと思う。
じゃあ、その感動の先になにがあるのか? AIは人と同じになったか? いや、より高次元の存在になったのか? それとも、ひたすらに主人に尽くし続けるからこそ感動的なのか? それは人間の一方的な勝手ではないか? そもそも機械であるからより純粋な機能であるべきなのか? そんないろんなことが頭をよぎるのだが、作品としては、そこまでの答えを求めている印象ではない。思わず目頭が熱くなったけれど、ただ感動しているだけでいいのかと考えてしまう作品ではある。
しかしディズニーアニメを模しているのは明白なのに、ミュージカルシーンの絵の力が及んでいないように感じるのは、個人的なもったいないポイントのひとつでした。
AIとの奇妙な友情を描いた作品と思って観ていたが終盤の展開が予想外...
AIとの奇妙な友情を描いた作品と思って観ていたが終盤の展開が予想外で胸打たれた。
映像も綺麗でキャラも親しみやすく懸念していた声も意外と良かった。
ラストも少し切なく上手くまとめられている。
作中のスマートAIだらけの生活便利そう。
AIが暴走するミーガンやターミネーターと違う平和な世界観。
肉付けが安直すぎ
アニメーションは素晴らしいですね。
芸能人声優もうまくコミットしていて、自然と観ていられます。
学生らしく恋愛のギスギス話から入るけど、小学生レベルのいざこざで喧嘩してます。
触ったら危険な農業ロボットがウロウロしてる、AIセキュリティの脆弱性を具現化したような世界観です。
伝えたいメッセージは分かるんですが、肉付けが安直すぎて惜しいですね。
牧歌的サイバーパンク
不気味の谷間を飛び越えて、
AI搭載アンドロイドが巻き起こす感動ありのドタバタコメディー。
ハイテクハイテクし過ぎていない地続きの世界観において
スタンドアローンのアンドロイドというサイバーパンク感。
研究所が大きく関与するも舞台は高校というラノベ感。
いずれもダークなところがなく、アンバランスのバランスが
これまでにありそうでなさそうと独特だった。
むしろ非常に牧歌的だからこそ
「人の幸せを願うAI」というコンセプトが浮かなかったのでは。
牧歌的という意味ではオオゲサな所もなく、ある意味地味目なリアル志向。
払拭すべく短い尺に色々なエピソードが詰め込まれており
しかしながら消化不良もなく結果、キャラが立ちよかった。
そんなこんなで生き生きしているキャラに、かなり素直に笑ってもいる。
「フリーガイ」を思い出すくだりもあり、
全体は洋画を思い起こさせる造りだと感じた。
○○アニメ、と呼ばれるブランドでないためか、
印象は逆に個性的でこうした作品がまた出てくることを期待したい。
きゃぴきゃぴしたシオンが急に武骨さを出す、アンドロイドとのギャップがいい。
もう少し丁寧に描いてほしい部分も…
AI少女の役割とミュージカルがマッチしていて、全体として爽やかな物語でした。
土屋太鳳ちゃんの歌声も可愛らしく、機械的な演技も素晴らしいと思います。
ただ、個人的にあっさりと流されて過ぎて、もう少し丁寧に描いてほしい設定もありました。(主人公家族の関係性やシオンが捕えられた経緯など)映画なので尺的に厳しかったのかもですが…。
土屋太鳳さんの「あざとさ」に合った役柄だった!!
無邪気な感じで男性のハートを次々に撃ち抜いていく、土屋太鳳さんに合った役柄だと感じました。前半、校内カメラのAIと連携する所で面白いと感じ始めました。中盤からのストーリーも良かったです。実写だと上手くいかなそうな気がするので、アニメならではの表現だと思います。
友達の幸せを願うAI
設定からして学園物で近未来SFであるらしい。
言わば青少年向けである。
《友達いないサトミの幸せ》それを願うように設定されているAI、
それがシオンだ。
サトミのお母さんは大企業のAI設計プロジェクトの課長である。
芦森詩音(シオン)と名付けられたAIは、サトミのクラスに転校
してくる。
《特徴》
可愛い見た目、
成績優秀、スポーツ万能、
そしてサトミの幸せを願っている。
そのことがクラスに波紋を呼ぶ、
更に、サトミたちがシオンを持ち出して
サトミの家でパーティーを開いたことから、
シオンは勝手にコンピューターの設定にアクセスして
プログラムを更新してしまったので、
大変なことになる。
結論から言うと面白かったです。
シオンが突然、
「歌い出す」
アイデアに煮詰まってくると、現実を飛び越えようとするように、
「歌い出す」みたいな感じ。
踊らない『不適切にも程がある』みたいな設定?
シオンの元々の始まりは、、サトミが子供の頃持っていた
タマゴ型の改造AIを幼なじみのトウマから貰ったこと。
トウマが更に手を加える。
それが回り回ってシオンに?
ラストはサスペンスタッチ!
情報漏洩を恐れたホシマ・エクトロニクスとの攻防になる。
内容も作画も歌もしっかりしている。
はじめは客足が伸びなかったが、次第にクチコミで
ロングセラーになった映画だそうです。
やはり私はには、
較べるのはおかしいのですが、
「ドラえもん」や、
「空気人形』や、
ドイツ映画の、
「アイム・ユア・マン恋人はアンドロイド」
の方が楽しめたのが本音である。
ストーリーがベタ
転校してきたAI美少女がみんなを幸せにしようとすれ違いまくるが……という話
思春期の生きづらさを抱えたキャラクターが登場し、それぞれがそうした生きづらさをAIのおかげで解消しつつつ、仲良くなっていき最後はみんなで頑張るぞーって感じの青春100%のアニメだった
ストーリーはさまざまな情報が小出しにされだんだん全体像が明らかになるといったミステリ形式だったが、なんとなく読める展開であまりよくなかった また、個人的に作画や演出があまり好きになれず楽しみきることができなかった
しかし、土屋太鳳さんの演技が上手く、AIの無垢な恐さが伝わってきて良かった あと、共感性羞恥を掻き立てるようにして記号接地問題がガッツリ描かれており、言葉を本当に記号としか認識していないと起こる問題が提起されていて面白かった
心優しきAIに癒される感動巨編
期待してなかったわけじゃないけど、正直舐めてました。こんなに心に刺さる名作だったとは。
涙で前が見えません。
アニメのミュージカルってあまり得意じゃなかったけど、この作品は別格に良かった。
AIのシオンの歌がストレートに刺さる刺さる。
彼女の心からの歌がキャラクターひとりひとりの人生を変えていくのと同じように、見ているこっちをも幸せにしてくれる。
吉浦康裕監督の過去作品、イヴの時間とサカサマのパテマから通底してるのは"優しさ"。
中でも本作は、とにかく見る人全てを優しく包んでくれる素晴らしい作品だ。
イヴの時間で描かれたAIとの共存の可能性を更に押し進めた本作は、社会やヒトがいかにしてAIを受け入れられるかが丁寧に描かれている。
それもSF的理屈じゃなく歌を通しての感情で描ききっているのが素晴らしい。
難しい話抜きに、スッと心に入ってくる。
青春×AIのSFなんて、どこか小っ恥ずかしい気がしていたけど、見てるうちに笑って泣いて感情移入しきってしまう。
特にシオン誕生の真相を前に誰もが泣き崩れ、気付いたらこの作品を好きになってしまうだろう。
それくらいストーリーも素晴らしかった。
素晴らしすぎた。
AIの歌に心動かされるこの感覚。
初めてボーカロイドに触れた時を思い出した。
そんなエモさもあいまって涙が止まらなかった。
AIと人がこんな形で向き合える未来の実現を願ってやまない。
一途な心に感動的する
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主人公の高校生・サトミは友達がおらず、告げ口姫と呼ばれてた。
その母はAIロボットを女子高生・シオンとしてその高校に転入させる。
それで生徒らにバレなければ試験成功と目論んでた。
しかし転入後すぐに何故かシオンはサトミに、幸せか?と問うて来た。
以降もやたらサトミにそれを問い、何かにつけて歌を歌う。
またある時停止してしまい、4人の生徒にAIってことがバレる。
サトミは母のために黙っておいてくれと頼む。
やがてそこに連帯感が生まれ、5人は仲良くなって行く。
シオンは相変わらず変だったが、結果的に5人を幸せに導く。
ケンカ中のカップルは仲直り、高校未勝利の柔道君は初勝利。
さらにシオンは、サトミと幼馴染のIT天才の仲を取り持とうとする。
実際、2人は子供の頃は仲良かったのに長年話さなくなってた。
子供時代、サトミの母が作ったAI的たまごっちを、IT天才が改造。
IT天才は子供の頃から天才だった。
当時、その天才ぶりに目をつけたサトミの母だったが、
会社はそんなの子供の悪戯と相手にせずそれを消去した。
でもそのプログラムは、ネットを介して生き続けてた。
「サトミを幸せにして」は、当時のIT天才が命令したことだった。
また歌うことは、AI的たまごっちにサトミが教えたものだった。
プログラムは8年間サトミを見守り続け、シオンに乗り移ったのだった。
サトミが告げ口姫と呼ばれるようになったのは、IT天才を守るため。
それを仲間から聞かされて、IT天才はサトミへの愛情を強める。
しかしそんな時、会社によってシオンは回収されてしまう。
サトミの母の手腕をやっかみ、つぶそうとする上司が糸を引いてた。
5人はサトミの母とつるんで社に侵入、シオンを取り戻す。
そしてIT天才の手で、電子的に人工衛星に逃がされる。
会社もこの事件を表沙汰にしたくなく、一連の件は不問となる。
そんな中でなかなか恋が進展しないサトミとIT天才がいた。
でも衛星からシオンが歌を送って来て、二人はついに手をつなぐ。
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劇場で見た。すごくいい話で、かなり泣いた。
何に泣いたかって、サトミを幸せにという、シオンの一途な心。
AIと分かってても感動するものなんやなあ。
シオンのおかげで5人はそれぞれの悩みを解決したり、
心の壁を乗り越えたり、人間としてステップアップする。
これって性能以前に、最高のAIよな。ドラえもんみたいなもの。
でも8年間も一途にネットを介して監視されてたって考えたら、
ちょっとゾーッとする部分もあるんやけどね。
まあそれでもフィクションとしては素晴らしい内容やったと思う。
シオン(AI)の愛にほろりとする…。
音楽が良いと聞いて鑑賞。
AIロボットであるシオンが高校生のクラスにやってきたことで、変わっていく彼女たちを爽やかに描いたミュージカルの趣がある映画だった。
オリジナル脚本のこういうアニメ映画良いなあ。
個人的に印象的なのはシオンが人知れずずっとサトミを見守り続けてきたことがわかるシーン。
グッときてほろりとしてしまった。
登場人物たちのキャラクター描写がいまいち固まりきってないなあと感じたり、メインの声優演技がイマイチだなあ(シオンの土屋太鳳ちゃんは良かった)と思ったり、気になる部分もあれど、全体通して楽しく観た。
あと最新技術がほどよく田舎町の風景やそこで暮らす人の生活と溶け合ってる様子がリアルで良かったな。
現在とそのまま地続きの近未来という感じで。
ミュージカルだった!
SF大好き人間なので、好物なAIが登場する作品ということで興味をそそられ観てみることに。
と思って観たわけなんですが、、、実はミュージカルは苦手なんですね。。。
苦手な人あるあるだと思うんですけど、必然性があれば、ある程度は許容できるんですけど、基本的に何でここで突然歌い出すの!?ってなっちゃうんです。。。
私が受けいられたミュージカル作品は、全編をミュージカルで貫いたレ・ミゼラブル(ヒュー・ジャックマン)と歌と魔法の演出が圧巻だったアナ雪ぐらいかな、、、
歌で心揺さぶるのはいいんだけど、ちょっと強引にねじ込みすぎてる感があったかなぁと、、なので少し評価低めです。
だけど歌自体は上手いと思ったし、役者さんより声優さん派なんですが、太鳳ちゃんはじめ皆んな声があってたし芝居も良かったです。
物語もシオンがずっと昔からサトミを見守ってたというのはちょっと泣けてきた、、、だからこそミュージカル調がもう少しなぁと、そこが少し残念でした。
最近はAIが実生活で登場する場面も増えてきたのでSFがSFって言わなくなる日も来るのかなとか思いつつ、これぐらい高度なAIロボットは、まだまだ先になるのかな。。。
でも、生きてるうちに、こんな光景がどこかで見られる世界になって欲しいなとも思います。
視聴後エンドロールで土屋太鳳だったことを知り、2回目は歌声に集中し...
視聴後エンドロールで土屋太鳳だったことを知り、2回目は歌声に集中しながら視聴した。
設定も脚本もキャラクターも二番煎じで魅力があるわけでもないのに、不思議な新鮮さがある。ありきたりの知識やデータを組み合わせて新しいものを誕生させている。
大人が登場して仕事について少し触れているし、メカに詳しい男子もいて、仲間のカップルの恋愛も取り上げてと、約2時間の中に盛り沢山詰め込んでいる処理能力が優れた映画。
しかし無駄がないようでいて同時に情緒もない。意図したのか本作そのものがAIのような造りになっていると感じた。
田植えや柔道、さりげなく日本の文化を登場させている。
ビミョーな作品でどこを褒めればいいのか。
土屋太鳳が歌う部分が重要なのに、『龍そば』の中村佳穂さんとは比較するのも失礼な出来映え。AIを衛星にバックアップするのは攻殻機動隊のタチコマでとっくに既出のアイデア。シオンよりはタチコマの方がよっぽど可愛くて感情移入できる。サイバー世界の表現も細田監督に遠く及ばない。作画全般も新海誠作品がスタンダードになってしまった今日この頃としては凡庸。
そもそも脚本も書いた吉浦康裕監督はAIと言うものを理解できているのだろうか?学園ものとしても陳腐だし。
AIの制御が世界的に課題となっているのに、無許可で高校にAIロボを無断で実地試験に送り込む研究者、サトミの母の美津子も無茶苦茶で、頭を抱えてしまう。どう考えても、悪役扱いの上役の方がまとも。
サトミが好きなディズニー映画みたいな『ムーンプリンセス』も時代錯誤感が。今の小学生女子に好きなアニメを尋ねると『推しの子』と応えられる今日この頃に。
好評価に驚き
評価がまさかの4.0で驚いた。
『心が叫びたがってるんだ』みたいな青春群像劇をやりたかったのか、ディズニー映画みたいなミュージカル映画にしたかったのか、AIを軸にしたSF映画にしたかったのか、やりたいことが多いのはわかったけど結局は中途半端な映画になっていた感じ。
お母さんも詰めが甘いし、急に闇落ちしたかと思ったらすぐに立ち上がるしよくわからない。
後半の山場も結局は一企業のいざこざでしかなく、スケールもかなりしょぼい、
ステロタイプな悪役はもううんざり
全体を通じたストーリーは及第点。
ただ、贔屓したくなる主人公サイドにと小憎たらしい悪役サイドという描き方はもう古いよ。(ラストで改心といった救済もないし。)
使い古されたテンプレで話は組み立てやすいんだろうけど、そこを巧く乗り越えられるかどうかが佳作以下と以上の分岐点なんだろうね。
隠れた名作のように扱われてるけど、その向きにはどうしても疑念が残る。
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