「アメリカの足元にも及ばなかったと、、、」映画 太陽の子 masayasamaさんの映画レビュー(感想・評価)
アメリカの足元にも及ばなかったと、、、
第二次大戦当時の日本の核爆弾研究について知りたくて見てみた。
京都大学で実際に研究されていた事実をもとに、そこの若い研究者を主人公にしたフィクションの話を絡めて作った映画(少し短いバージョンがTVドラマで去年8月放映)だそうだ。
研究所の若者達は少し勢い良すぎたが、主役の3人はさすがの安定だった。三浦君も良い役者だったのに残念だ。山本晋也監督がいい感じでびっくり。
通常核爆弾の話は日vs米、戦争を始めた国と終わらせた国、、、の構図で描かれる事が多いけど、今回は違う、フラットに科学の進歩と人類の平和vs大量殺人兵器の開発、科学者の倫理が問われ、その意見の相違を研究員に割り振って表現していた。「非国民!それでも日本男児か!」で片付けずに科学者同士の対立、話し合いを深堀りしたほうがもっと独自な作品になったのではないかと思う。放射性物質の扱いが今見ると恐ろしいほど雑だ。完全に被曝してる。
キューリー夫人の日記だか手帳が未だに放射線を出していて鉛の箱に入れて保存されてる話を思い出した。
一箇所、比叡山でオニギリ喰いながら親が死ぬのを眺めているバカな自分に気づいて慌てて下山するも、、、いきなり長崎の調査について行く辺りがイミフだった。
エンドクレジットに実際の研究員の記録写真が出るのだが、教授の髪型がアインシュタインそっくりでちょっと笑った。
それと三浦君だけじゃなく宮田さんの最後の映画仕事でもあった。
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