「ラトビア人向けすぎる」ザ・ライフルマン つとみさんの映画レビュー(感想・評価)
ラトビア人向けすぎる
なんのために戦うのか誰のために戦うのか、それを変えながら描く戦争映画だ。
視点キャラクターである主人公アルトゥルスが細かい政治的なことを分かっていないので、観ている側にも分かりづらくなっている。
戦う相手は基本的にドイツ軍ってことになるが、ロシアの政治と争っているドイツに挟まれて何だか酷いことになる。
戦況ではなくて政治的な変化が面白さのポイントで、そこから愛国に流れていく。
ラトビアの国内向け作品だろうからこれでいいのだろうが、戦闘描写、含まれているドラマ、共に少々薄味だ。
少年兵の過酷な戦場体験という部分ではダメなことはなにもないけれど、起こったことをただ見るだけのドキュメンタリーのような雰囲気を感じる。つまり、映画的な面白さがあまりないんだな。
悪くないけれど見所もない完全ラトビア人向け作品だった。
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