劇場公開日 2020年11月6日

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「大国に挑む」ザ・ライフルマン MARさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5大国に挑む

2020年11月8日
PCから投稿

悲しい

興奮

第一次世界大戦、ドイツの侵攻の傍ら、背後のソ連との関係にも苦しむ小国のラトビアにて、17歳の少年兵の闘いを描いた作品。

当時まだ16歳の少年だった主人公、アルトゥルスは、母親をドイツ兵に殺害された恨みを胸に、元軍人の父や兄と共に軍へと入隊する。
戦力に勝るドイツ兵との死闘の中で、大切な仲間たちを失いながら、彼が最後に見たものは…。

戦場に行くものの、優しさか怯えか、敵兵を討つこのできない少年が戦争を通じて少しずつ変化していく。仮に自分も戦場だったとしたら、こうなってるかな…。
帽子を被ったオーリャ可愛すぎ。もっと出してほしかった。

激しく銃弾が飛び交う戦場。助けがくると信じて闘っていたラトビア部隊。本作品の原作となった「BLIZZARD OF SOULS」の作者がソ連に処刑されたのは…なるほど、こんな史実があったのか。

不勉強な自分には、ヨーロッパの世界大戦と言えば、独vs英やソ連…といった漠然としたイメージだった。
しかし、昨年の良作、「アンノウンソルジャー」でも、フィンランドとソ連のやり取りが描かれていたり、ここ数年の戦争映画を通し、世界大戦とは、ソ連との狭間で苦しんでいたヨーロッパ小国たちの歴史でもあるんだなぁと。。

ラトビア興行収入歴代一位の謳い文句に少々ハードルが上がってしまった面や、色んな要素があって、もうちょっとどれかに絞って焦点をあてても良かったかな~と思ったものの、ドイツとソ連に翻弄されるヨーロッパの小国の苦しみ、そしてアルトゥルスの厳しい生き様が良く描かれていた作品だった。

MAR