「越境する少女」THE CROSSING 香港と大陸をまたぐ少女 バラージさんの映画レビュー(感想・評価)
越境する少女
一国二制度の歪みが生み出した経済格差と、それを利用した密輸犯罪という現実とともに、深圳と香港という特殊な地にいるが故の、魂の癒しを求める孤独な少女の彷徨をも描き出した青春映画としての佇まいが素晴らしい。そういう雰囲気が90年代末の香港のフルーツ・チャン監督のデビュー作『メイド・イン・ホンコン』にちょっと似ていた。監督はこれが長編デビューのバイ・シュエ(白雪)という若い女性監督なのも今という時代を映し出している。良い映画でした。
主人公の女子高生を演じてるホアン・ヤオっていいなあと思ったら撮影時は24歳くらいだったらしく、インタビュー映像を見たら全然年相応の大人の女性でした。映画では女子高生にしか見えないが、女優ってすごいですな。
しかし「香港と大陸をまたぐ少女」っていう邦題はダサい。もうちょっと良い邦題を付けてほしかった。
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