ベイビー・ブローカーのレビュー・感想・評価
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命より大切な物は無い
赤ちゃんポストから始まる物語
昔、話題になったけどすっかり忘れていました
日本には2ヶ所しかないらしいけれど韓国には沢山あるんだって
そういえば、何やら問題点があって難しいと聞いたことがある
生まれてきてくれてありがとう
出生に問題があった人には救われる言葉だろうね
ただね、2人殺されているんだ
たとえヤクザだろうと
どんな理由があろうが
人を殺しちゃあいけない
人殺しは恐ろしい行為です
殺した人は普通ではいられないんです
普通でいられる人はやはりどこかおかしくなっている
否応なしに人殺しをさせる戦争なんて
まさに悪魔の所業です
殺人を正当化しちゃあダメだ
命の大切さを訴えるなら、片手落ちじゃないでしょうかね
娯楽映画じゃないんだから
映画を見終わってスマホの電源をいれると
安倍元総理の狙撃事件のニュースが入ってきました
大義があろうと、恨みがあろうと人の命より重い物はないんだけど・・・
近頃、命の大切さにマヒしてる人が増えているように思う
是枝監督の映画初体験は空気人形だったから
ペ・ドゥナはすぐわかった
そうか、こういう歳の取り方をしたんだと感慨深かった
いい味だしてましたね
作品の出来は決していいとは言えない
いつものダラダラ感がいっそう強く
長い
韓国の有名どころを揃えたので何とか観れたけれどね
赤ちゃんを売るための旅路の果てに懺悔と希望に辿り着く人々...
『万引き家族』で一世を風靡した是枝裕和監督が『真実』の次に放った韓国映画。『万引き家族』のように人に言えない過去を持つ老若男女が奇妙に犯罪で結びついた”疑似家族”になっていくプロットは同じように見えつつも、本作では彼らを断罪する側からも理解と慈悲がもたらされ、幼子を想う気持ちを通してそれぞれの人物が真人間になっていく姿は監督自身の家族愛をよりダイレクトに反映させた作品、という風に言えるかもしれません。
本作を一言で表すとやはり、終盤にみんなでお互いに祝福し合った”生まれてくれてありがとう”という言葉に集約されるのでしょうか。
渦中の幼子であるウソンの未来を守る決意の下に行動した結果、登場人物それぞれが(主人公は別として…)自身の未来をも再生させており、フィクションであるとはいえ、新しい命の力に驚かされる作品でした。
「異化効果」は不発
是枝監督がソン・ガンホを主役に迎え、韓国資本と組んだ新作は、「パラサイト」を彷彿とさせる雨の坂道のシーンから始まる。
登場人物の心情の機微を繊細かつリアルに描く是枝監督と、バイタリティやダイナミックさが持ち味とも言えるソン・ガンホ及び韓国映画界が組むことで、ある種の「異化効果」のようなものが現れることを期待して観た。
設定はシリアスだが、人の良さそうなブローカーたちと、訳ありで気の強い母親が、赤ちゃんの貰い手を求めて、おんぼろバンで一緒に出かけ、ロードムービーが転がり出す。しかし、どうもうまく転がっていかない。ブローカーの逮捕を狙う女性刑事や、母親が犯した事件に関わるエピソードが、物語にうまく絡んでいない感じ。
フィクショナルでサスペンスフルな設定から、役者の自然な演技と丁寧な画面づくりで観客を引き込んでいくのが、是枝監督の近作の持ち味だが、今作ではセリフに頼りすぎている感じがするのは、字幕ということもあるのだろうか。残念ながら、期待した「異化効果」は不発だった。
冷静に考えると、そもそも「人身売買」という設定は感情移入しづらいよね。ラストはハッピーエンドのようだが、最初からそういうシナリオだったのか、撮影しながらそうなったのか、気になるところ。
イ・ジウンが松岡茉優にしか見えない
2回目。是枝監督の前作『万引き家族』のメイキングだったか、樹木希林さんの密着ドキュメンタリーだったか、忘れちゃいましたけど、『万引き家族』の撮影で樹木希林さんが「どういう理由から赤の他人が一つ屋根の下で家族として暮らすようになったのか」分からないと話してました。
それを聞いた是枝監督は「考えます」と答えていましたが、納得できる答えを最後まで出していなかったはずです。
今回の『ベイビー・ブローカー』は、樹木希林さんの疑問に対する答えのように感じました。血がつながっていようがいまいが、赤の人間でもこうやって“家族”になっていけるのでは——。「産まれてきてくれてありがとう」と言われたら、もう“家族”じゃないかとさえ思いました。
そんなことを考えながら観ていたら、ムン・ソヨンを演じているイ・ジウンが松岡茉優(『万引き家族』出演にしか見えなくなりました(笑)。
赤ちゃんを捨ててはならないが…
万引き家族もベイビーブローカーも社会的に許されないことだが、是枝監督がそれをフィクション映画の世界で成立させているからこその作品なのだと思う。
ソンガンホ演じるサンヒョンは、赤ちゃんを裏ルートで売りさばく闇のブローカーでありながら、赤ん坊のことをとても気にかけている優しい人物であることが伝わってくる。さすが韓国きっての名優だ。
劇中、赤ちゃんを捨てたソヨンに刑事が言い放つ「捨てるのなら生まれる前になんとかできたのではないか?」に対し、ソヨンが「生まれてから捨てることと生まれる前に殺すこととどちらの罪が重いのか?」と言い返す。
生まれる前と生まれてからでは全く罪が異なるのだが、生まれる前に殺すという言葉が表す「中絶」は罪であると思い知らさせる。
ソン・ガンホ良かった
是枝監督の擬似家族、第二弾という感じで、安定の面白さだった。とはいえ、心を揺さぶられるというほどではなかった気がする。この映画は、ベイビーブローカーという社会問題の裏表をえぐるものではない。不幸な生い立ちの大人たちが、真っ当な仕事をしながら、闇の仕事をしている。そんな中で捨てた子を連れ戻しにきた女性に出会うことで、みんなが赤ちゃんの幸せを考え始めるのだ。
この映画の中で、見応えはソン・ガンホだと思う。
ユーモアと喜怒哀楽の表現が面白く、映画を支えていた。
最後は人と接する大事さなんですかね?
切り口が斬新で、社会問題化してる視点からの
物語の展開。色々なひとが利害がさまざまある
なかで、無垢な子どもの将来を案じる大人と、
その取り巻く大人達の多面的な生い立ちが重なっ
て何が大切なのなかクローズアップしたところ
が面白い作品でした。
将来を担っていく子供たちが大人の都合で、不幸
になるのはよろしくないと改めて強く感じました。
素晴らしい映画です。
『感想が出てこない』それがすべてなのかも。
何をレビューしようか迷いながら、けっこう日にちが経ちました。
レビューはまた日を改めて。と思いますが、なんかこう…上手く感想が出てこない(私にとっては)奇妙な感覚の映画でした。『感想が出てこない』って、なかなか自分の中では珍しいことなので、少し変な感じ。
この感覚を追求したい。
子はかすがい
赤ちゃんを売ることで自分達の幸せを得ようとしていたのに、子供が車に乗り込んでいたのが発覚してからというもの、みんなで赤ちゃんの幸せを考えるようになった。そして、本物の家族のようになってしまった。家族愛とはそのようなものなのかもしれない。
登場人物それぞれの背負う苦悩と覚悟
家族を描き続けてきた是枝監督が、家族を得られなかった(もしくは失った)人々が不器用に紡ぐ絆を、1人の赤ちゃんを軸に描く
捨て子の赤ちゃんを闇で売り捌くベイビーブローカー、と聞くと極悪非道に聞こえるけど、その実態は借金にあえぐ冴えないクリーニング店店主サンヒョンと、孤児院で育った赤ちゃんポスト設置施設職員ドンス
彼らは慣れた手つきで、赤ちゃんを大切に愛しんで世話する
彼らが拾った赤ちゃんを取り返すため、若い母親ソヨンが現れた事で物語が動き始め、彼らを摘発したい女性刑事スジンが後を追う
彼らの追って追われての攻防戦かと思いきや、そこに市内で発生した殺人事件とドンスの育った孤児院が絡み、物語は思わぬ方向に展開していく
韓国を舞台に、格差社会の歪みに生きる人々をリアルに描きながら、決して重苦しくなく所々で笑いさえ起きるテイストに仕上げられたのは、ソン・ガンホの存在感によるところ大!
頼りないながらどこか愛嬌を感じさせる彼のリアリティ溢れる存在感が、現実離れしたストーリーをしっかり地に足つけさせ、カン・ドンウォン演じるドンスの優しさと達観、ペ・ドゥナ演じるスジンの頑なさと気付き、IU演じるソヨンの覚悟と苦悩、それぞれに説得力を持たせている
個人的には予想外の展開だったけど、全ての人にとって一番良い落とし所だったのかもしれない、と思えたのは、そこに行き着くまでのそれぞれの苦悩がスクリーンから伝わってきていたからだと思う
全てを描かず、ラストシーンで最後を観客に委ねたのも良い
家族の形がさまざまな様に、受け取り方もさまざまで良いと思う
個人的に☆5中☆4
生まれてきてくれてありがとう
ソン・ガンホの演技。過去を捨てつつ生きてきた男の哀愁をよく表現していると思う。特に、ソヨンがホテルの部屋で皆に言ったあの言葉への反応。必死で泣きたいのを我慢する演技。
ソヨン役のイ・ジウンは松岡茉優に似ているなと思った。一緒に観賞した妻に「似てるよね」と同意を求めたら首を傾げていたけど。
ヘジン役を演じた子役のイム・スンスがよかった。彼が現れてから、旅をするメンバーの雰囲気が変わったのが、画面から明らかに読み取れた。
個人的には、ペ・ドゥナ扮するスジン刑事の夫役のイ・ムセンがいい味出してて好きである。
“祈りのような、願いのような、そんな作品である。”と、公式サイトで是枝監督が述べている。
ただ、言いたいことはよくわかるのだけど、少し整理が足りないのではないかと思った。たとえば演説なんかするとき、言いたいことがうまく伝わっていないと思うと、どんどん時間が伸びてしまう。ちょっとそんな感じ。
出生賛美かな
予告見て、ベイビーブローカーって極悪人なのかなと思っていたけど本編見てただの優しいおじさん達でびっくり。お金で人を売るのは人身売買に当たるから違法といえば違法なんだろうけど。微笑ましいシーンも多かった。
スジンとソヨンの会話で産むか堕ろすかという議論は永遠のテーマだ。もちろん望まない妊娠はさせる・するべきではないのだが、その後の選択はどちらが正しいとは一概に決められないと思う。私自身、子供が不幸になるなら産むべきでは無いし、子供の立場に立って考えると人間になる前(辛さとか物心つく前)に消してほしいって思っているのでソヨンには同情できなかった。
序盤はソヨンが子を全く抱かなくて「この人は本当に母性が備わってないタイプの女性なんだな」という目で見ていたけど、ソヨンが人を殺したことや自分はいずれ刑務所に入ることになり他の親に託すから情が移らないようにしてたんだ、と分かった時は自分の偏見さに反省した。
上映時間長くて途中画面から目を逸らしてしまったけど、一番印象に残ったのは観覧車のシーン。考えようによって物事の良し悪しは変わるんだな、と。映画見てから1週間くらい経ってしまっているので具体的なセリフは思い出せない。字幕映画はそこがダメだな。視覚でしか情報が得られないからどんな名台詞も記憶に残りにくい。
ソヨン役の女優さん、一見素朴な顔立ちに見えるけど整った綺麗な顔をしていて、心の中に闇がありながらも女性としての温かみを備えていて、とても良い雰囲気があった。「万引き家族」の松岡茉優みたいな雰囲気があった。(素朴な顔立ちとか言ってしまったが、後に韓国では有名な歌手だと言うことを知りました…)
妊娠や出産は女性にとって永遠に付きまとうもの。ソヨンは売春婦だったが、一般女性も他人事では無い。望まない妊娠をしたら堕ろせる?産んだとして最後まで育てられる?男性、経産婦、独身女性でも観終わった後の感想が違うんじゃないかなぁと思った。
この映画、最終的には出生賛美なんですよね。ソヨンが仲間に対して「生まれてきてくれてありがとう」だとか、ウソンが楽しそうに遊んでる場面とか。実際、出産ってそんな綺麗なもんじゃない。そして全ての子供に福祉が行き渡る世の中では無い。「育てられないなら産むな」を訴える映画かと思ったら、「産んだ本人が育てられなくても周りが助けてくれる」「出産は素晴らしい」という印象に変わってしまった。
そしてやっぱり男性無罪だな、と。ウソンの父親は死んでしまったけど、ウソンの父親への責任をもっと追求すべき。妊娠はいつも女だけの問題になる。母親は子を愛して当然で、父親は子を見捨てても社会はそれを責めない。
上手くまとまらないので、避妊しましょう!ってことで。社会問題を描いた作品としては面白かった。ただ、ここで描かれているのはそこまでの弱者でもない。
是枝監督ってやはりスゴい。
日本ではもちろんですが、フランスでの「真実」や今作の韓国でもこれだけの豪華キャストをキャスティングできる是枝監督ってやはりスゴい。世界的に評価が高いからこそ。いずれハリウッドでも勝負してほしい。
さてベイビーブローカーですが、是枝監督らしさ全開の良作でした。
子役に至るまで 全員の演技が、とても自然に感じるのは是枝監督の演出の上手さなのでしょう。
ただ個人的にはラストがもっと感動的であってほしかった。
盛り上がりなく終わった感じ
生まれてきたことへの感謝を表現したロードムービーです。
淡々と進んでいき、途中で寝落ちしそうになりました。和やかな雰囲気ですが、感動的な演出がほしかったです。キャストは、イ・ジウンが魅力的でした。
ふと思ったのですが、ベイビーブローカーを観れば、プラン75に申し込みたいと思う人は、減るかなと思いました。親から授かった大切な命を簡単に粗末にはできないですよね?
結論としては、感動的な演出がもう少しほしかった作品です。
しみじみと温かい
冒頭『パラサイト』を思わせるシーンがあったけど、あんなびっくり箱のような展開ではなく、ささやかな人の気持ちの積み重ねが丁寧に描かれていました。
誰もが心に重いものを抱え、必死にもがいて生きている。そんな中でも手を取り合い、できることを助け合う。本来人はこう生きるべきなんだとしみじみ感じながら、物語は淡々と進む。
もっと御涙頂戴なのかと思っていたけど、色々と考えさせられているうちに終盤になり、
最後あの人の「◯◯の人生をみんなで考えよう」にどっと涙が出たし、エンドロールが終わった後とても温かい気持ちになった。
解決していないことだらけだけど、人は助け合える。そんな小さな希望の光のような映画でした。
産んで捨てるより、産む前に殺す方が罪が軽いの?
赤ちゃんポストに預けられた赤ちゃんウソンを売るブローカー、サンヒョンとドンス。赤ちゃんの母親ソヨンと、ドンスを慕うへジンも同道しての買い主探し旅。どこか陽気で、どこか親切心にあふれている。「善意」という言葉を鼻で笑っていたソヨンと、ブローカー二人の気持ちが通い出したのは、皆が皆、ウソンの幸せを願っていたからだ。
はじめ、この容疑者達を追う刑事は、逮捕することしか頭になかった。それが、彼らの行動を追い続けるに従い、感情に変化が現れる。その結果が、ラストのあれなのだろう。さすがに海辺のシーンから始まるモノローグには驚かされた。そして、サンヒョンの他利、自己犠牲の行動にも。
この映画の中に出てくる誰もが、ウソンを大事に想ってる。そしてお互いに対しても。だから「うまれてくれてありがとう」であり、「ソヨンも、うまれてくれてありがとう」なんだろうな。この映画には愛があふれていた。切ないほどに。ひとりの赤ん坊の幸せを守るために、何人もが身を捧げるように。
話題作なので観ました。
これだけ犯人に密着し続けたら、警察も感情移入しちゃいますよね…
母親が子供を捨てるところから物語が始まります。
酷いなぁ、とか何で産んだの?と大体の人は思うと思います。
でも、子を思う親の気持ちは他人には分かりません。色んな愛のかたちがあるんだな、と思いました。
是枝さんっぽい。
とても是枝さんっぽい作品だと思った。
韓国映画として観るなら、ちょっと大人し過ぎるかな?という感じで。
もう少し激しさがあっても良さそうだと感じた。
ほろっと来たけど、最後まで穏やかに流れるような作品だったと思う。
日本でも韓国でも深刻な社会問題である赤ちゃんポストが題材であるが、捨てる母親にも売るブローカーにも買う夫婦にもいろんな事情があるんだなぁーと改めて感じ、この問題の根深さを感じた。
最終的には赤ちゃんをめぐる大人達の愛情を感じて少しホッとしましたが、全体的に暗く考えさせられる作品でした。
全326件中、121~140件目を表示