ベイビー・ブローカーのレビュー・感想・評価
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万引き家族感が…
どなたかのレビューでもありましたが、韓国版の万引き家族ですね。 バラバラな人間が赤ちゃんを通して?一緒に時間を過ごしていくことで、擬似家族のようになっていく。 この辺の手法は是枝監督の真骨頂なんですかね。 「凄く感動した」は無かったけど、じんわりくる作品でした。
人は出会いに寄って生きる意味を成す
前半は淡々と進む展開で、所謂テーマが見えてきませんでしたが、後半から是枝監督の言わんとすることが彼等の台詞に浮き出ており心に染みました。途中参加の8才の男の子がいますが、やはり是枝監督の子役の演出は素晴らしい。 彼がこの物語を活かし、助演男優賞ものですね。 ただ恐らく人それぞれによって捉え方が違う作風。 私個人が韓国映画に不馴れだったのか違和感が尾を引く結末に。確かにロードムービーでしたが、最後は怯えながら自分の答えを見出だすまでの逃避行のお話のようだった。 「万引き家族」や「そして父になる」が素晴らしかったので、それを越えられる作品には思えなかった。
ツッコミどころ満載
全体を通して波がなく、淡々と進んで終わる、悪くはないけど、ツッコミどころが多くて微妙だった。
疑問点
①最後の買い手である裕福な夫妻は、なんで非合法な手段で養子を取ろうとしているの?
②何故急に逮捕されることになったの?あれだけ「現行犯」を強調してきたのに、取引成立してないのにいきなり踏み込んで逮捕するのは何故?ソヨンが白状したから?
③暴力団員は誰が殺したの?何故?
そもそもこの物語に余計な要素じゃない?強引に主人公を犠牲にさせたいから?
視点大渋滞
だいぶ遅れての鑑賞。何故か夕方くらいまでしか上映が無いので日曜くらいしか行けませんでした。
そこそこ楽しみにしていたんですが、まぁ〜起伏がなくて楽しめませんでした。是枝監督の作風というか日本ならではの魅力があった「海街diary」は好きなんですが、「真実」や「万引き家族」はグローバルに目を向けた結果複雑なものが増えていき、それらが増幅したのが今作でした。
作品の立場的にはロードムービーに当てはまるとは思いますが、そのロードムービーとしての変化や面白さ、急展開などには欠けており、どうも単調に思えて仕方が無かったです。オチの付け方も思っていた通りというか、あーそのバッドエンドかー、って感じでした。赤ちゃんを売るもの、産みの親、それを追う刑事と視点が多すぎたのも退屈に思えた要因でした。
ソン・ガンホの善人の皮を被った様子は流石としか言いようがないですし、「新感染半島 ファイナル・ステージ」で初めて見たカン・ドンウォンの心優しいけど気の強いお兄ちゃん感はめちゃくちゃ良かったです。役者は本当良いんですけどね…。
韓国映画は基本的に高い水準で面白いものが揃っているのですが、是枝監督作の今作はどうもハマらなかったです。ただ大きな挑戦だったと思うので今後も色々な国での作品、もしくは日本にカムバックして新たな作品作りに勤しんでもらったら良いなと思いました。
鑑賞日 7/10
鑑賞時間 12:20〜14:40
座席 I-14
しっくりこない
売春、孤児、暴力、借金、不妊、人身売買、孤独
1人ずつが抱えてるものや背景はすごく重たいのに
それは置いておいてしまってて、いいとこだけ
集めてみましたみたいになってて不自然に感じる。
あんまり人間味を感じない。
ほんとはもっと暗くて狂ってて叫び出したいのに
押し殺してるんじゃなくてどっかに置いてきちゃったみたいになってる。しっくりこない。
なんだか長く感じてしまって、もう最後は映画館の椅子が硬くてお尻いたいって気持ちでいっぱいだった。
補い合い、償い、繋っている。
是枝裕和監督によるオール韓国ロケ、俳優陣での作品。 結論観た感想として、やっぱり是枝監督の作品は素晴らしく、 国や役者が変わろうと、伝えたいメッセージやその作品の雰囲気は存分に味わう事が出来た。そしてそれらはいわゆる、「是枝メソッド」と呼ばれる確固たる演技指導法や演出によるものが大きいと思うが、気が付いたら今までの国内での作品と何ら変わりなく、最後まで深く楽しめた。 そして役者陣もパラサイトで脚光を浴びたソン・ガンホの存在感は素晴らしく、一部女性陣の役者の中には真木よう子にあてて配役してる?ような部分も見受けられたが、それも是枝監督の王道のフレーム作りなのだろうと納得して感じられた。 内容については詳細には触れないが、韓国の素晴らしい役者陣とタッグを組み、新たな是枝作品が存分に感じられる、素晴らしい作品でした。日本でももっと話題になって良いのに、と思いましたが、この作品を鑑賞される事をおススメ致します。
貴方が傘を持ってきて、が印象的
一つ一つの台詞が沁みて印象深かったです。好きなシーンは「貴方が傘を持ってきて」です。一緒に雨をしのげる人がいたら、どんなに良かったかと、切なくも彼女の意志が強く表れていた気もします。 役者たちの表情、無言の間、雨音や車に入り込む風など体感しているような空気も良かった。凪いだ心から荒々しい葛藤まで様々な感情が行き来して、矛盾した人間を巧みに描いた素晴らしい作品でした。子どもにとって親には善も悪もない、ただ生まれてきて良かったと思える瞬間を1日でも多く訪れることを願います。
韓国でも是枝節が炸裂
名優、ソン・ガンホを主演に迎え、オール韓国キャストで送る是枝監督最新作。 「人」を過剰なまでに丁寧に描くそれらのシーンの数々は、胸に深く刺さる物が多い。赤ちゃんポストは日本にも存在するが、実際稼働している場所は一つしかない物で、本作を通してその存在を知った位である。子を捨てる様に聞こえるが、遺棄や虐待死をするのに比べればまだ良心があるのだろう。だが、そこでは悲しい現実が待ち受けているのである。捨てる人間がいればそれを売る人間もいる。鑑賞前はブローカー側の悪行に多少嫌悪感でも抱くかと思ったが、ここで是枝監督の十八番である、芯に刺さる様な穏やかでありながら現実を見せるスタイルで一気に引き込まれていく。本作ではブローカー側とペ・ドゥナ演じる刑事側の2つの視点で描いていくのだが、それぞれが「生きる」意味を見つめ直す形で交錯していく。その両者を繋ぐ役割を果たすのが、捨て子の実の母親であり、それが涙腺を刺激する展開に発展するのである。観覧車で目を隠して話すシーンはかなりぐっと来た。実の母親役を演じるのは、韓国の国民的歌姫であり、「国民の妹」の異名を持つ IU ことイ・ジウン。個人的にファンであり、アルバムも全て購入しているこちらからすると時折うっとりしてしまう笑。 是枝監督作品に対して苦手意識がある方々ともまれに遭遇するのだが、「あの感じ」は前述の通り健在。韓国映画はえげつない描写や怒涛の展開が目を話せない良い意味でも悪い意味でもブラックな映画が多い為、せっかくの韓国での物語ならばとそういう物を期待してしまいがちだが、これは心穏やかに、ゆっくりと時の流れに任せる形で観るのが良いだろう。
あーこういう映画だったのかぁ・・なんでしょ・・是枝監督の、人に対し...
あーこういう映画だったのかぁ・・なんでしょ・・是枝監督の、人に対しての一貫した視線の優しさというか・・問いかけというか・・そんな映画。 是枝さんって優しい人なんだろうなぁ・・。きっと、根本的なところで人の善を信じていて、それを見つけ出し、掘り出して陽の当たる場所へひっぱり出して・・善を共有しようよ、共感しようよ・・と問いかけ続けているのかも・・。 善より、Heartより、義より、利害だよという世知辛無い世の中に、義や善があるんだよと・・。 是枝監督が敬愛するケン・ローチ監督作品よりは、心は救われるかなぁ・・。
命より大切な物は無い
赤ちゃんポストから始まる物語 昔、話題になったけどすっかり忘れていました 日本には2ヶ所しかないらしいけれど韓国には沢山あるんだって そういえば、何やら問題点があって難しいと聞いたことがある 生まれてきてくれてありがとう 出生に問題があった人には救われる言葉だろうね ただね、2人殺されているんだ たとえヤクザだろうと どんな理由があろうが 人を殺しちゃあいけない 人殺しは恐ろしい行為です 殺した人は普通ではいられないんです 普通でいられる人はやはりどこかおかしくなっている 否応なしに人殺しをさせる戦争なんて まさに悪魔の所業です 殺人を正当化しちゃあダメだ 命の大切さを訴えるなら、片手落ちじゃないでしょうかね 娯楽映画じゃないんだから 映画を見終わってスマホの電源をいれると 安倍元総理の狙撃事件のニュースが入ってきました 大義があろうと、恨みがあろうと人の命より重い物はないんだけど・・・ 近頃、命の大切さにマヒしてる人が増えているように思う 是枝監督の映画初体験は空気人形だったから ペ・ドゥナはすぐわかった そうか、こういう歳の取り方をしたんだと感慨深かった いい味だしてましたね 作品の出来は決していいとは言えない いつものダラダラ感がいっそう強く 長い 韓国の有名どころを揃えたので何とか観れたけれどね
赤ちゃんを売るための旅路の果てに懺悔と希望に辿り着く人々...
『万引き家族』で一世を風靡した是枝裕和監督が『真実』の次に放った韓国映画。『万引き家族』のように人に言えない過去を持つ老若男女が奇妙に犯罪で結びついた”疑似家族”になっていくプロットは同じように見えつつも、本作では彼らを断罪する側からも理解と慈悲がもたらされ、幼子を想う気持ちを通してそれぞれの人物が真人間になっていく姿は監督自身の家族愛をよりダイレクトに反映させた作品、という風に言えるかもしれません。 本作を一言で表すとやはり、終盤にみんなでお互いに祝福し合った”生まれてくれてありがとう”という言葉に集約されるのでしょうか。 渦中の幼子であるウソンの未来を守る決意の下に行動した結果、登場人物それぞれが(主人公は別として…)自身の未来をも再生させており、フィクションであるとはいえ、新しい命の力に驚かされる作品でした。
「異化効果」は不発
是枝監督がソン・ガンホを主役に迎え、韓国資本と組んだ新作は、「パラサイト」を彷彿とさせる雨の坂道のシーンから始まる。 登場人物の心情の機微を繊細かつリアルに描く是枝監督と、バイタリティやダイナミックさが持ち味とも言えるソン・ガンホ及び韓国映画界が組むことで、ある種の「異化効果」のようなものが現れることを期待して観た。 設定はシリアスだが、人の良さそうなブローカーたちと、訳ありで気の強い母親が、赤ちゃんの貰い手を求めて、おんぼろバンで一緒に出かけ、ロードムービーが転がり出す。しかし、どうもうまく転がっていかない。ブローカーの逮捕を狙う女性刑事や、母親が犯した事件に関わるエピソードが、物語にうまく絡んでいない感じ。 フィクショナルでサスペンスフルな設定から、役者の自然な演技と丁寧な画面づくりで観客を引き込んでいくのが、是枝監督の近作の持ち味だが、今作ではセリフに頼りすぎている感じがするのは、字幕ということもあるのだろうか。残念ながら、期待した「異化効果」は不発だった。 冷静に考えると、そもそも「人身売買」という設定は感情移入しづらいよね。ラストはハッピーエンドのようだが、最初からそういうシナリオだったのか、撮影しながらそうなったのか、気になるところ。
イ・ジウンが松岡茉優にしか見えない
2回目。是枝監督の前作『万引き家族』のメイキングだったか、樹木希林さんの密着ドキュメンタリーだったか、忘れちゃいましたけど、『万引き家族』の撮影で樹木希林さんが「どういう理由から赤の他人が一つ屋根の下で家族として暮らすようになったのか」分からないと話してました。 それを聞いた是枝監督は「考えます」と答えていましたが、納得できる答えを最後まで出していなかったはずです。 今回の『ベイビー・ブローカー』は、樹木希林さんの疑問に対する答えのように感じました。血がつながっていようがいまいが、赤の人間でもこうやって“家族”になっていけるのでは——。「産まれてきてくれてありがとう」と言われたら、もう“家族”じゃないかとさえ思いました。 そんなことを考えながら観ていたら、ムン・ソヨンを演じているイ・ジウンが松岡茉優(『万引き家族』出演にしか見えなくなりました(笑)。
赤ちゃんを捨ててはならないが…
万引き家族もベイビーブローカーも社会的に許されないことだが、是枝監督がそれをフィクション映画の世界で成立させているからこその作品なのだと思う。 ソンガンホ演じるサンヒョンは、赤ちゃんを裏ルートで売りさばく闇のブローカーでありながら、赤ん坊のことをとても気にかけている優しい人物であることが伝わってくる。さすが韓国きっての名優だ。 劇中、赤ちゃんを捨てたソヨンに刑事が言い放つ「捨てるのなら生まれる前になんとかできたのではないか?」に対し、ソヨンが「生まれてから捨てることと生まれる前に殺すこととどちらの罪が重いのか?」と言い返す。 生まれる前と生まれてからでは全く罪が異なるのだが、生まれる前に殺すという言葉が表す「中絶」は罪であると思い知らさせる。
ソン・ガンホ良かった
是枝監督の擬似家族、第二弾という感じで、安定の面白さだった。とはいえ、心を揺さぶられるというほどではなかった気がする。この映画は、ベイビーブローカーという社会問題の裏表をえぐるものではない。不幸な生い立ちの大人たちが、真っ当な仕事をしながら、闇の仕事をしている。そんな中で捨てた子を連れ戻しにきた女性に出会うことで、みんなが赤ちゃんの幸せを考え始めるのだ。 この映画の中で、見応えはソン・ガンホだと思う。 ユーモアと喜怒哀楽の表現が面白く、映画を支えていた。
最後は人と接する大事さなんですかね?
切り口が斬新で、社会問題化してる視点からの 物語の展開。色々なひとが利害がさまざまある なかで、無垢な子どもの将来を案じる大人と、 その取り巻く大人達の多面的な生い立ちが重なっ て何が大切なのなかクローズアップしたところ が面白い作品でした。 将来を担っていく子供たちが大人の都合で、不幸 になるのはよろしくないと改めて強く感じました。 素晴らしい映画です。
『感想が出てこない』それがすべてなのかも。
何をレビューしようか迷いながら、けっこう日にちが経ちました。 レビューはまた日を改めて。と思いますが、なんかこう…上手く感想が出てこない(私にとっては)奇妙な感覚の映画でした。『感想が出てこない』って、なかなか自分の中では珍しいことなので、少し変な感じ。 この感覚を追求したい。
子はかすがい
赤ちゃんを売ることで自分達の幸せを得ようとしていたのに、子供が車に乗り込んでいたのが発覚してからというもの、みんなで赤ちゃんの幸せを考えるようになった。そして、本物の家族のようになってしまった。家族愛とはそのようなものなのかもしれない。
全396件中、141~160件目を表示