「子供を中心に回ることの幸せ」ベイビー・ブローカー N.riverさんの映画レビュー(感想・評価)
子供を中心に回ることの幸せ
みんな誰かの子供だった。
そして家族は子供を中心に回っている。
いや、回ることが理想。
本作に詰め込まれた風景にそんなことを考える。
「万引き家族」同様に寄せ集めの他人同士が、ひととき家族となる物語。
中心には子供が、中でも最強の赤ちゃんがいる。
囲うそれぞれが、刑事もブローカーも、
そんな赤ちゃんに重ね合わせるのは自身の人生で、
まだ物言わぬ赤子を通し乗り越えようとしてゆく様に見ごたえがあった。
親は子供に教わる、とかなんとかいうが、
この原風景は他人同士だからこそ鮮烈と浮かび上がって来る。
その先に広がる光景は、
理想を守り切ったからこそあるものではなかろうか。
守り切り、それぞれが子供を通し乗り越えたからこそあるものでは。
ウジンくんの素なのか、演技なのかわらないところがとにかく可愛いかった!
ソンガンホ氏の最後、猟奇っぷりがハマリ過ぎ。
韓国へ行きたくなるようなロードムービー仕立ても良かった。
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