劇場公開日 2020年10月30日

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「ポストジブリと評されるカートゥーン・サルーンの最新作、「ブレンダン...」ウルフウォーカー 白波さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0ポストジブリと評されるカートゥーン・サルーンの最新作、「ブレンダン...

2020年12月10日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

ポストジブリと評されるカートゥーン・サルーンの最新作、「ブレンダンとケルズ」「ソングオブザシー」に続くケルト三部作の完結編ですね。
もうとにかく美しい。
絵本がそのまま飛び出したような色彩と、美しいケルト音楽で織りなす世界がとにかく美しいのです。
独特なグラフィックとタッチは奥行きがあり、終始目を奪われていました。
物語は二人の女の子と、その成長を描いた作品。
女の子の目線で描かれている為複雑さは無く、とても真っ直ぐな気持ちで紡がれます。
しかしながらその物語は意外と深く、人間と森とのあり方や女性の開放といったテーマも見られ、大人は観ていて色々考えさせられる部分もあると思います。
その独特な作画もですが、物語を彩るKiLAの楽曲がどれも素晴らしく、とても作品に深みを出していました。
またAURORAの歌う挿入歌も素晴らしいんですね。
楽曲が物語に実にフィットしており、このシーンは忘れられないくらい幻想的でした。
話はテンポも良く最後まであっという間に過ぎ、何とも心温まる作品でした。

また、どうしてもテーマや狼というモチーフから「もののけ姫」を想起させる(監督自身がもののけ姫のような作品にしたいとコメントしてるからしょうがないかと…)部分はありますが、これはトム・ムーアなりのアンサーと見ることもできるのではないでしょうか。

今度は是非とも子どもらと一緒に観てみたいです。

白波