「悪魔がいれば神もいる」悪魔はいつもそこに エスさんの映画レビュー(感想・評価)
悪魔がいれば神もいる
トム・ホランド主演のサスペンス。
そこにいるのは神なのか?悪魔なのか?
信心深き者やその周囲にいる者たちが傲慢や憤怒(ウィラードは怒りを抱えている)や色欲、暴食(彼女が太っているのが意味深)などの罪を抱え、神罰が下ったかのような末路を迎えているのが面白い。
アーヴィンは不幸な生い立ちだが、その生き方は歪んでおらず、責められるべき所はない青年。
窮地に陥っても運良く助かる姿は、まるで神の加護があるかのように見える。そう考えると堕落した者や罪人の傍に悪魔がいるように、「神」もいつも人間の傍にいるのだという見方も出来るかもしれない。
本作はオカルト物ではないが、神と悪魔の戦いを日常のリアルな物語の中で見せられた気分になった。
最後、アーヴィンの背中に天使の羽が見えた気がした。
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