配信開始日 2020年9月16日

「ろくでもない奴が多い」悪魔はいつもそこに よしさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5ろくでもない奴が多い

2020年9月17日
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ろくでもない奴が多い --- 僕らのジェームズ・ディーンかってくらい死ぬほど格好良いトム・ホランド vs その演技力・芸達者ゆえに胸糞で死んでも当然なロバート・パティンソン。信心深く狂っている。各々の方法で敬虔さを誤った人々の人生が交錯し、血塗られていく --- 壮絶な経験に遭ったことから祈らなくなったものも気丈に生きる青年が、群像劇的な中盤を経て、暴力の連鎖に呑み込まれていく。トムホ演じるアーヴィンが主人公ではあるが、2時間超の本編の中で様々な思惑にスポットが当たっては絡み合い、人々の邪悪な欲望が渦を巻く。父から息子へ、戦争の影。コールクリークとノッケンスティフ、神と信仰そして悪魔、権力の腐敗と暴力、罪と罰そして復讐。悪魔のいたずらな囁き、運命はかくも残酷か。人間の暗部を掘り下げるように、重厚感ある凝った映像に魅惑的な語り口。
超豪華キャスト!トム・ホランド(デニムコーデと帽子、時に垂れた前髪)、ビル・スカルスガルド、ロバート・パティンソン(声高く訛った話し方すごい!すっかり "&" ポジションが板についた感慨深さ)、ライリー・キーオ、ジェイソン・クラーク、セバスチャン・スタン、ヘイリー・ベネット(太った?役作りかな)、ミア・ワシコウスカ、これでもかとキャストが異常に豪華すぎる。そして原作者ドナルド・レイ・ポロック自身がナレーションを務める。製作には若き名優(そしてトムホとはスパイダーマンでの共演で仲良しだった)ジェイク・ギレンホールも名を連ねている。ただ上述したようなダークさがために風邪や体調悪いときには見られないタイプ。最後は誰かを愛するが故の親愛なる隣人スパイダーマンとウインターソルジャーの森の中での対決。そしてナレーションもあるおかげで、例えば作風は違えど『赤ちゃん泥棒』等のように、夢うつつの中へとゆっくりと落ちていく余韻がなんとも沁みる…

1957→ヒトラー、ドイツ製のルガー「前に言ったな?殴ったやつに仕返しをしろと、機を逃すな」父との最良の思い出「祈りの木、効果はない」「妻を刺し、生き返られられなかったと?」1965→レノーラを実の妹のように大切にした、アーヴィンは祈らない「ろくでもない奴が多い」神の導きが美味しさの秘訣だった「この町の法は俺だ」「この先はリーロイのプライベートルームだ」「誰もこの子に祈らない」見えない力が彼をノッケンスティフに向かわせた、何としても父の思い出にケリを付けたかった「妹と旦那が殺された、この近くで」「犬は誰が埋める?」「死ぬために生まれる者もいる」母と共に生きることが全てだったのだ

とぽとぽ