劇場公開日 2020年11月27日

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「負けても最高!」アンダードッグ 後編 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5負けても最高!

2021年3月2日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 ボクシング人生最後の試合というテーマと、児童虐待問題という二本立て。特に明美と娘ミクの関係に胸を痛めてしまう。新しい男ができたせいで、言うことをきかないミクを檻に入れてしまうのだ。「のどがかわいた」という言葉を発しただけで涙がこぼれてしまった。新海誠の愛娘の新津ちせちゃんの演技最高!

 ボクシングを辞めたと言っても「もう遅い」と離婚届を突き付けられる末永。明美の「この子の父親になってくれる?」という問いにも即答できなかったため、関係もこれまでとなってしまったか。優柔不断のダメ男ぶりの森山未來が何とも言えないほどのいい味を出していた。

 クライマックスはもちろん森山未来vs北村匠海のラストマッチ。北村匠海が右目を負傷していたために「左フック、右アッパーだ」と忠言されていたのに中々出ない。もう目が見えない・・・空振りの応酬。まさしく死闘!『ロッキー』の死闘をも思い起こすほど手に汗握る展開となるのです。もう、どちらも負けてほしくない。未来を掴むんだ!と、ボクシング映画ファン必見の作品となりました。

 試合もよかったんだけど、もっと泣けるのがデリヘル店長木田(二ノ宮隆太郎)と兼子(熊谷真実)のエピソード。今後もデリヘルものの映画が数多く誕生しそうな予感も・・・

kossy