「AI vs 人間でAIが悪者になりがちだが今回は・・・」AWAKE 金曜日さんの映画レビュー(感想・評価)
AI vs 人間でAIが悪者になりがちだが今回は・・・
対局は実際のものをベースにしているが人物設定などは完全にオリジナル。
人物の背景を詳しくかかない。そこがいい。日本映画によくある情に訴えてくる演出がなく、映画的でみやすかった。
AIと人間の将棋戦。応援するのは人間の方だろう。ともすればAI開発者は悪役になる。この映画で描かれているのは開発者の方。感じ方が変わりました。
動きが少ない役が多いので俳優陣の表情での演技が印象的だった。特にクライマックスの対局シーンはこの映画の白眉。対局中英一の表情は映らず手元だけしか見えない。
決着後の表情に吉沢亮の実力が表れていると思います。
英一と陸がすれ違うシーンで
陸から「強かった…」と声をかけられ
英一のやりたかった事に一区切りがついたのかなと思います。
英一のモチベーションは「将棋界を見返してやる」とか復讐心的なものではなく
純粋に「AWAKEを強くしたい」というもの。ライバルだった陸から言われたセリフは英一には特別だったと思います。そこからのラストシーン。
終始、鬼気迫るように将棋を指していましたが、最後の空港での場面、
「将棋は本来楽しいものだ」という劇中の台詞を体現するような映画らしいラストでした。
あと、劇中出てくる美女が
全員が彼女ではなく兄弟というのが
なんか、いい
コメントする