「観終わってからもじわじわと」チャンシルさんには福が多いね リブレさんの映画レビュー(感想・評価)
観終わってからもじわじわと
オープニングの画角が4:3だったり、居酒屋のシーンでは役者単独の上半身をアップで撮ったり、随所に小津安二郎へのオマージュがみられますが、それがなんとも知的でセンスがいいです。
最近の韓国映画は『はちどり』や『詩人の恋』など、女性監督による名作が多いですが、これもその一つ。
主人公のチャンシルさんの日常を淡々と描いていきますが、日常の機微(ちょっといいなと思っていた人と映画の趣味が合わなくて幻滅とか)を捉えるのがうまい。
観ていてる方もチャンシルさんとともに泣き、笑い、気づけばチャンシルさんを好きになっていて、映画を観終わってからもチャンシルさんのことを思ってしまうような映画でした。
ちなみに、ソフィーのチャンシルさんの呼び方が字幕では「チャンシルさん」となっていましたが、オンニと言っているので、もっと近しい間柄なんだろうなと思いました。
また、キム・ヨンも最終的にはチャンシルさんのことをお姉さんと呼んでいて、恋人ではなくソフィーと同じような関係性になるということなんだろうなと思います。でもチャンシルさんの周りにはそういう仲間がいてチャンシルさんはやっぱり幸せなんだなと思いました。
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