ウォーデン 消えた死刑囚のレビュー・感想・評価
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キャッチコピーが大仰過ぎる
知人から借りたDVDで鑑賞(字幕)。
ミステリかと思って観ていたが、途中からどうやらそうじゃないらしいぞと分かりだして以降は、かなり退屈だった。
何故この時代背景にしたのだろうか。活かされていなかったと思う。社会派映画らしいが、伝わって来るものが無い。
もしかしたら当時の情勢を背景にして、冤罪が多かったのかもしれない。だがそれを批判するには踏み込みが甘かった。
刑務所長の出世がかかった葛藤もよくある話で目新しさは無かったものの、最後の死刑囚への粋な計らいは良かった。
DVDのジャケットに書かれているキャッチコピーだが、誇大広告の感があり実際とは全く印象の異なるものであった。
「生きる意味とは」とあるがそこまで深遠な内容では無かったし、サスペンス性もまぁまぁで、全体的には微妙な出来だ。
大きな裏切りはなかったかな
刑務所の移転により囚人を護送する際に1人の囚人を見失う。主人公の刑務所長はこの後昇進を控えており、それ以前に逃したとなれば大きな責任問題になる為必死になって探す。この作品の面白いところは外に逃亡したわけではなく廃墟となる刑務所内に逃げた囚人が隠れており刑務所内を徹底的に探すため、序盤は非常に緊張感を楽しめる。
中盤あたりからこの逃げた囚人は冤罪で刑務所に入れられ、そして死刑を控える囚人という事が説明される。
この辺りから頻繁に刑務所を出入りする彼の弁護士のような女性(作品内では福祉士と説明)が手助けしているなと読めてしまう。
刑務所内のどこかに隠れておりそれを刑務官たちが探すいわばかくれんぼになるわけだが、序盤はその見つけ出す行為に緊張感を楽しむ事はできるのだが、探していくに連れて決してなにか巧妙な導きみたいな展開があるわけではなく、ここにいるのか??→いませんでした。みたいな展開が続く為途中で飽きを感じてしまう。
また隠れている囚人は冤罪だという説明はあるもののその詳細は描かれていない。
主人公の所長もプリズンブレイクのベリックの様に人間的に欠落している部分があるわけでもなく職務を全うしているだけ。
その為冤罪だとはいえ女弁護士が必死に囚人を逃がそうとする展開に魅力を感じない。
そんな魅力ない描写が後半は続き最後は所長が見つけ出すことはできたが逃す決断をして作品は終わる。
逃がそうとする展開に魅力を感られなかった以上最後のオチはどうしても不満は残ってしまった。
見慣れないイラン映画であり当初は少し身構えて見ていたが思ったよりは見やすく、また序盤の緊張感は楽しかった為最低限は楽しめる作品ではあったといったところか。最後に進むにつれて大きな裏切りがなかったのは残念ではあった。
刑務所長の災難
1966年のイランで、刑務所移設に伴い囚人を832人を移送させたところ1人足りず巻き起こる話。
バスに乗せた人数と降りた人数が一致していることから、移送前の所内にいる筈となり、赤顔と呼ばれるアフマド捜しが始まって行く。
とは言っても、アフマドを捜すことそのものがどうのということでは無く、アフマドの罪と、本当のところを知ることになる少佐の葛藤や機微をみせて行く物語。
当時のイランの内政事情を知らないけれど、刑務所長にそんなプレッシャーかけたって…そんな無責任な、言ったもん勝ちじゃんねぇ。
キレイにまとめた感じになっているけれど、主人公である所長視点で言ったら何も終わって無くて、ちょっと強引に感じた。
サラリーマン署長
イラン映画と言うこと、刑務所引越しの際に死刑囚が居なくなるという題材が珍しい。しかも脱獄ではなく、取り壊される予定の刑務所に隠れている。やっぱり処刑台の下にいた。初めは冷酷な署長だと見ていましたが、昇進の報告に踊ってしまったり、美女が来る前に唾で眉毛をなぞり、整えたり、人間らしい面が垣間見え、見つからず、イライラしたり、疲れたりする姿に段々応援したくなりました。見つからなかったら昇進どころか、降格もあり得るサラリーマン署長の奮闘記。この女性誰だろうと思っていたら、社会福祉士ってかなり、後になって紹介が。彼女が動き出すあたりから、もっと面白くなるかと思っていたら、意外と分かりやすい靴墨の後を残す失態により、すぐ彼女が脱獄犯を応援する立場とわかってしまう。泣いたってだめだって。ラストは脱獄犯を見なかったふりで助けるって、やっぱり良いところある署長!男だね。この先、昇進どうなっちゃうのだろう。
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