「生き方とは、」ノマドランド JYARIさんの映画レビュー(感想・評価)
生き方とは、
ノマドランド、
側からみたら、汚い、イタイ、いい歳して何やってるんだ、
そんな言葉が飛び交いそうだが、本作を見ると、
一人一人が望んで、その生活へと飛び込んでいってるのがわかる。
それぞれの理由があって、その生活をしている。
その理由すらも、この作品を見れば、必要がないような、
そんな気がするのだ。
誰もいない岩山、誰も見ていない朝焼け。
死んでもいいほど美しい卵の殻。
それは、もはや生と死を超えた、
この地球と宇宙と一体になるような感覚かもしれない。
暖かい家庭より、孤独を望むのは、
死した人への愛だったりするしね。
汚いものや、生活のリアルを描きつつも、
それが人間らしさだったり、儚さだったり、
美しく見えるのも、ああいう生活をしているかですかね。
エンドロールでノマドの人々は本名なのもいいよねえ。
それにしても、途中のフライドチキンが美味しそうすぎた!
あと、布団の中で写真を眺める表情の深さよ。
ブロンド美女枠や、アニメオタク枠があるように、
もはや、"フランシスマクドーマンド“という枠組みですな。
唯一無二の女優さんであり、人間であるように思う。
この役、他に誰が出来たよ…。
ただ、アカデミー賞受賞はない気がする。
そういう作品ではなく、彼女のありのままの、
生きる力強さがそのまま役として現れているような、そんな魅力でした。
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