「HOME is just a word. 旅人あるある。」ノマドランド アキ爺さんの映画レビュー(感想・評価)
HOME is just a word. 旅人あるある。
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どれぐらいの人が人生に完璧を感じる瞬間ってあるのでしょうか?もうここで人生終わっても良いと感じる瞬間。本作で言うとスワンキーが感じた瞬間。個人的には昔タスマニア島の更に離島のマリア島で、本当に人間が一人もいない状況で、小高い丘に登って島を見渡した時に「なんて世界は完璧に作られているんだ」っと感じた事があります。言葉にすると陳腐化するのですが、「神様は本当にいるかもしれない」っと思った瞬間。そして、とても人生に満足して今終わっても惜しくないと思えた瞬間でした。まー、実際は人生そこで終わる事もなく今もダラダラと生き続けているんですけど。
そんな事を思い出した「ノマドランド」です。昔バックパッカーをやってた自分から観れば旅人あるあるでした。実際に5ヶ月程ノマド的生活をしながら撮影したみたいで、旅人の感覚が何となくフィルムに収めてあり、共感できる部分もありました。登場している人が本物の「ノマド」なので、話す内容にもリアリティーがあります。人が話をしている時にはアップになってたりとドキュメンタリーに近い手法で珍しい作り方ですね。
旅をしてお金がなくなったら働いてまた旅をしてって生活。そういう時に感じる物事って言葉にするのが難しいんですよね。自分は昔あっち側の人間だったので、逆にやった事がない人からみればあの生活ってどう写るんだろうって不思議に思いました。
海外でバックパッカーだったあの頃に比べると今日本で定住している会社員の生活は確実に不自由がない。でも、不自由な時の方が満たされていたのでは?っと思う時もあり・・・。結局人間って何処までいっても無い物ねだりなんだよなぁっと思ってしまう「ノマドランド」でした。
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