「See you down the road. いつか会おう」ノマドランド よしさんの映画レビュー(感想・評価)
See you down the road. いつか会おう
See you down the road.
アメリカと(そこに暮らす)人の歩み --- 流れる時間、めぐる季節の中でともに描かれる人の交流とそれぞれの人生の悲しみや喪失感。心残りと心の拠り所、広大な大地に身を置いて実感するハウスとホーム=心の中にあるものの違い。『ミナリ』同様アジア人の撮る(=見る)"アメリカ"は、同監督『ザ・ライダー』同様、実在の人物を実名で起用する映画というフィクションの世界に現実を持ち込む語り口・手腕のパワフルさもあって、なによりもアメリカらしかった。希望を感じる。
Amazon、パズル、新年、そして通りを歩く --- いつか楽になるだろうか?この監督ならではのストーリーテリングや作品を包む手触り、独特な雰囲気がまるで私=詩的で、そしてまさしくリアリズム現実・本物だという確かな感覚を与えてくれる。ゆったりと息を呑み、目を瞠るような美しい撮影は、ドキュメンタリーを見ているような錯覚に陥る。自分の人生にも感謝。クロエ・ジャオ監督(脚本・編集) × 名優フランシス・マクドーマンド主演 = 名作保証ということで去年存在を知ってからすごく見たかったのに、毎年ながら東京国際映画祭ではチケット争奪戦秒殺された本作、やっと見られてよかった。別れはない、またいつかどこかで会えたら
Dedicated to the ones who had to depart
勝手に関連作『イントゥ・ザ・ワイルド』『お家をさがそう Away We Go』
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