劇場公開日 2022年6月4日

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「面白いとは言い切れないが特別さは感じる」ニューオーダー つとみさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5面白いとは言い切れないが特別さは感じる

2023年11月5日
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鑑賞方法:VOD

これは衝撃的でなかなか興味深い作品ではあるものの、娯楽性という意味では少子物足りないものがあった。

貧困層が富裕層に対して牙を剥く対立の物語ではあるけれど、その奥には暴力による新しい秩序の構築がある。平たく言えばクーデターだ。
これら一連の展開が容赦なく描かれ、一筋の救いもないところが本作の魅力といえよう。

いうなれば、善が悪に蹂躙されるだけの作品だ。
そこに慈悲や躊躇いのような葛藤がないところがすごい。力あるものがさらなる力を手にするため、その障害となるものは全て駆逐する。人間をいとも簡単に処分する。人が人ではない、何か物かのように。

力のない者が淡々と塗りつぶされていく様を見るだけでドラマ性が薄く、すでに書いたように娯楽度は高くない。
それでも、次々に襲いくる容赦のなさに恐怖を感じ、作品に特別さを見出す人の気持は分かる。

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つとみ