「ゆったりとした時間の中で紡がれる優しい物語」ARIA The CREPUSCOLO みかんさんの映画レビュー(感想・評価)
ゆったりとした時間の中で紡がれる優しい物語
前情報なしに突然観るのには不向きな映画です。
2005年ごろからアニメが放送されていた作品で、OVAもあり映画も2015年ごろ一作目がやっているものです。ですので可能であればそちらを全て見終わってから今作を鑑賞されることを強くお勧め致します。
私はARIAの世界観、登場人物もみんな大好きなのですが、オレンジぷらねっとの二人が特に好きなので最高の映画でした。
アテナさんとアリスちゃんの不器用な二人が絆を深めていくエピソードが散りばめられ、その一つ一つが胸に染みますね。
昇格試験のときアテナさんこういう気持ちだったのね....と思えたり。アニメで見たときと同じシーンでも新しい発見がありました。
あとは原作にあってアニメではカットされてたと思われるエピソード(シャボンの国の下りはアニメではなかったと記憶しています)も追加されていて胸が熱くなりましたね。
そして終盤での歌唱シーン。アテナさんが歌う隣にいるアリスちゃん。これは二人で歌うやつなのでは?二人で歌ったら私絶対泣いてしま........歌ったー!!!!はい、だめもうダムが崩壊しました。ハンカチを持っててよかったと心から思いました。
コッコロいいですよね。あの、アリスちゃんがアテナさんを追いかける形で歌う(輪唱?)のが最高すぎましたね。涙がダバダバ出てきてアカンと思いました。
アテナさんは声優さんが川上とも子さんから佐藤利奈さんに代わりましたが、寂しさもありつつサトリナさんなら何も心配いらんわと思っていたのですが、その期待以上でしたね。違和感ないどころの話ではなかったです。もう第一声から、スッと「アテナさんだ...」と思えました。所々川上さんの面影を感じてしまい感慨深すぎましたね。
いやぁ、約1時間。映画にしては短い方の部類になるのだとは思いますが、まったく駆け足感がなかったです。ゆったりと話は進んでいき、いつの間にかにあたたかな気持ちになれている。ARIAらしさがよく出ていたな。よかったなと思いました。
特典のコースターの良さについても言いたいことがあるのですが、映画の内容と直接関係がないので割愛します。
最初に、ARIAという作品を予習してからみるべきとは書きました。しかし、仮に予習なしに観てしまった方の中に、この作品素敵だなと少しでも感じた方がいらっしゃいましたら今までのシリーズを是非ご覧ください。
慌ただしく時間が過ぎていく現代だからこそ、こういった作品の素晴らしさがよくわかるのだと思います。
急いで通り過ぎているいつもの道を、ふと立ち止まり、ゆっくり歩いて目を凝らすことで見える素敵な景色があることを教えてくれる。そんな作品です。
長々と乱文を失礼致しました。