劇場公開日 2021年3月5日

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「紡がれた優しさに触れたよう」ARIA The CREPUSCOLO 白波さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0紡がれた優しさに触れたよう

2021年3月5日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

完成披露舞台挨拶映像付き上映会での鑑賞。
舞台挨拶はとても朗らかで、作品そのままのような雰囲気でした。
本作のアテナ役には、亡くなられた川上とも子さんから佐藤利奈にバトンタッチ。
挨拶でもその辺りは語られていて、その話を聞いたからこそより深く作品に入れた気がしました。
そしてその声は、本当に違和感がなかったですね。
前作「AVVENIRE」があったからこその作品で、どうにも不器用な心がゆっくりと重なってゆくような物語。
新作とあって作画が美しくなっており、特にアップの表情はとても豊かでした。
このシリーズは物語もですが音楽が好きで、この新作もその映像にとてもフィットしたメロディーでしたよ。
特にシャボンの国のエピソードは、映像と音楽が相まってとても心に残るシーンでした。
そうしてゆっくりと解けていく心は、段々と重なってゆき同じ歩みになる。
紡がれた優しさに触れたような、とても心温まる作品でした。

白波