眠る虫のレビュー・感想・評価
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並行して流れる時間や存在を映し出す、心地のよい幽霊譚。
バスの中に鞄にネギを刺している人がいて気になった、と書かれている方がいたけれど、自分も気になった。日常で、近所のスーパーで、ふと見かけることのあるちょっとした違和感が画面から飛び込んできたからだ。そして、ああ、そういう映画なのか、と勝手に合点がいった瞬間だった。
説明を省いた曖昧なストーリーやキャラクターの行動動機は、正直観終わってもわからない。なんとなく感じ取ったものを「そんなものかな」と思うだけだ。しかし人生にそんな瞬間はいくらでもあって、むしろこの映画は、世界はそんなもんという事実を受け入れる映画なのだと思う。
バスに乗っているシーンは長いが、決して冗長ではない。不要なところは編集で切られていて、ただだらだら撮りっぱなしなわけじゃない。つまりそこには、監督が切り取りたい、見せたい、共有したい時間が流れているということなのだ。凡庸な車窓の風景、たまたま乗り合わせた人たちの仕草や会話、一瞬だけ生まれる繋がり、いろんな人生や時間が並行して流れていて、現実とあの世の境は最初から曖昧だ。登場人物たちはそれを、水が流れるようにサラサラと受け入れる。
なんと素敵な世界との向き合い方の映画ではないだろうか。
考察が楽しい映画。
これは謎解きの映画だ。
仕掛けが散りばめられていて、観る人が観察すればするほど、その人が発見を楽しめる構造になっている。
ぼーっと見ているのはもったいない。
眠り、夢、記録、再生、記憶、本当、嘘、別れ道、終点、見知らぬ街、人の居なくなった空間。
ドニー・ダーゴのような、観ながらでも観終わった後でもあーでもないこーでもないという思索の余地がある映画だった。
製作者は観客の知性を信じているのではないだろうか。
俺は世界から取り残されている。
“死者”と“声”をめぐる小さくも壮大な旅の行方を描き、「MOOSIC LAB 2019」の長編部門グランプリに輝いた(以下省略)
映画.comの紹介文が上記です。MOOSIC LAB 2019は、何か知らんけど18本見ました。平均の星はおおよそ2.4。最高は☆4つ。最低は☆1つ。この「眠る虫」は、☆1つの4本の中の1本なんです。
それがそれがそれが。
ですよ。
長編グランプリなんだ....
何か。
アカデミーの日本もアメリカもだけど。
というか、去年のカンヌもだけど。
わたくしの感性は、どうもダメみたいです。
世界に取り残されてしまったみたいです。
ひとつも良いと思えんかった。
と言うか、謎が解けたんだか解けてないんだか、良く分からないんですけど、心にさざ波が立ちそうになったりしたけど。結局。立たねー!って、思いっきり大きな声で叫びたくなりましたもん。
学生さんが撮ったんかねぇ。
何で、これ、撮ろう思うたんかねぇ。
って、思いました。
オプティックブラスト
MOOSIC LAB2019で鑑賞
バスの中で見かけた女性の鼻歌に惹かれて後を追うギター女子の話。
後を追って追いついたは良いけれど、何故か話しかけずに何だか良くわからないバスの中の音が延々と。
終点からの流れで急激にファンタジー感が増して行ったけど、訳わからんし特に面白味も感じず終了。
何だこれ?
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