劇場公開日 2020年12月18日

「シュールでも意外と共感?脳内相談型、恋愛物語。」私をくいとめて 門倉カド(映画コーディネーター)さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0シュールでも意外と共感?脳内相談型、恋愛物語。

2021年2月14日
PCから投稿

楽しい

単純

寝られる

【賛否両論チェック】
賛:恋愛や人間関係に不器用なヒロインが、脳内相談役と二人三脚で人生に向き合っていく姿には、共感出来る部分が多い。
否:展開は非常に淡々と進んでいくので、思わず眠くなってしまいそう。結構シュールなシーンもあるほか、上映時間も長め。

 のんさん演じるこじらせ女子・みつ子と、いつも的確なツッコミとアドバイスをしてくれる脳内相談役・Aが織りなす、とっても不思議な関係性が、不思議とクセになる本作。一筋縄では行かない、恋愛における人間関係の機微に、不器用なりに悪戦苦闘していくみつ子の姿には、思わず感慨深いものがあります。臼田あさ美さん演じるノゾミが告げる、
 「人間なんてみんな、生まれながらのおひとりさまなんだよ?誰かといるには努力が必要ってこと。」
という言葉が、胸に染みました。
 ただ物語は、そんなみつ子の恋路を中心に、かなり淡々と進んでいき、しかも上映時間も長めなので、惹かれないと退屈して眠くなってしまうかもしれません(笑)。また、飛行機や海岸のシーン等々、思っていた以上にシュールなシーンもあるので、その辺りは好き嫌いが大きく分かれそうなところでもありそうです。
 それでも、ヒロインの一喜一憂に共感出来る方もきっと多いと思いますので、その独特な恋模様を是非ご覧になってみて下さい。

門倉カド(映画コーディネーター)