「ライトでポップでコミカルで大九監督節の効いた作品です♪」私をくいとめて 松王○さんの映画レビュー(感想・評価)
ライトでポップでコミカルで大九監督節の効いた作品です♪
大九監督の「勝手にふるえてろ」がその年の面白かった作品のトップクラスだった事もあり、期待して観賞しました。
で、感想はと言うと、良い!
面白い!! 重箱の隅をつつく様な小技と小ネタが効いていて、楽しめました。
ポスターのタイトルフォントから良い感じで、オープニングからグイグイかましてくる。
テンポも良いし、セリフ回しも良い。
キャストも良いし、特にどうでも良い様なキャラも一味効いている感じで仕上げている。
またBGMも良いし、特にSEが良いんですよね。
細かい所まで拘っている所が小気味良いです♪
オープニングの天ぷらのサンプル作り体験なんて、良いでんがな~♪
その後に天ぷら食べて、自分で作ったサンプル食品を飾るなんて、良すぎますわw
エンドロールも最高!
機内のやりとりの様子を前半に流して、後半はお約束の大瀧詠一さんの「君は天然色」w
もう、ツボを心得てますわ♪
「勝手にふるえてろ」でも所謂痛い女。 こじらせ女を描いてますが、今作はそれをベースにしながらもお一人様大好きなアラサー女性をコミカルに描いている。
なので、そんなに重くもないんですよね。
綿矢りささんが原作と聞いていたし、「勝手にふるえてろ」が少し後半重めだったのもあるし、なんとなく「愛がなんだ」とかとも連想してたので、重いかなと思っていたので割りと嬉しい肩透かしです。
特にAが良い感じでアクセントになってる。
難点があるとすると、前半は最高なんですが、後半が些かクドいと言うか、テンポが落ちる感じなのが惜しいかな。
また、恋愛相手の林遣都さん演じる多田くんはちょっと良い人過ぎ。
正式に付き合う様になってから、少し地が出た感じはあってもあくまでも良い人。そこは好みが少し分かれるかな。
のんさん演じるみつ子はお一人様大好きっ子が滲み出ているw
多田くんの様な良い人と付き合ってこれなら、多分恋愛には向かな過ぎるw
でも、彼女の持ってる雰囲気でやんわりとイタ過ぎるのがまろやかになっているんですよね。
あまちゃんで大ブレイクしましたが、当時の所属事務所から独立のちょっとしたトラブルで出演する機会が少なくなった中で、「この世界の片隅で」での声優は新たな魅力と実力を開拓した事もあり、過去の様々な経験が良い風に活きている感じがします。
「海月姫」でも思いましたが、個人的にもコミカルな役柄が似合うと思うので、このみつ子の少々イタい感じはハマり役です♪
他にも良い感じのキャラが沢山。
同僚で先輩のノゾミさんとの距離の取り方も良いなぁ。
また、みつ子が住んでる町の商店街も良いぞ♪
お気に入りは若林拓也さん演じるカーター、片桐はいりさん演じる上司の澤田はお気に入り♪
特にカーターのどうでもいいイジリ方と使い方は最高w
みつ子のもう一人の自分「A」は良いサポート兼ナビゲーターで、声は女性かな?と思っていたら男性でそれも中村倫也さんとはw
これが抜群に良い。まるで執事の様にみつ子をサポートします。
Aみたいなのがいたら、お一人様も悪くないわなw
Aの声を聞いていたら、良く出来た「Siri」か「オッケーGoogle」どころの騒ぎではなく、「ナイトライダー」のK.I.T.T.を思い出しましたw
みつ子の親友でローマに住んでる皐月はちょっとしたボーナストラックな感じ。
みつ子のお一人様生活にターニングポイントを与えるんですが、ちょっとボーナストラック過ぎなのは、皐月を演じる橋本愛さんのクールビューティーさが凄すぎw
いや~綺麗過ぎてちょっと浮いてる感じが素敵ですがw、あまちゃんの頃から見ている者には嬉しいボーナストラックです。
大瀧詠一さんの使い方も良いし、まさかの「じぇじぇ」も聞けたしw
驚いたのは先日行われた2020年の「THE W」で優勝した吉住さんが出演していた事。
2018年のTHE Wで決勝進出していたのでその頃から注目されていたとは言え、優勝したタイミングとこの作品に出演していたタイミングが良過ぎw
でも芸人経験もある大九監督だからこその出演をオファーする先見の明はあったんでしょうね。
大九監督はある程度過渡期に差し掛かった女性の描き方が上手い。
そのままでも良いけど、でも何かしらの変化が必要で、その辺りの振り方が妙にツボにハマるんですよね。
恋愛に溺れても、結婚しても、独身を貫いて一人であっても、それはそれ。これはこれ。の描き方が上手いんですよね。
また、恋愛に向かう際のイタい感じが脳内描写が見ていて楽しい♪
大九監督の描く女性は多分恋人を作らなくて、結婚しない方が幸せだと思いますw
恋愛はした方が良いし、タイミングが合えば、結婚だってした方が良い。
でも、お一人様だって、それはそれで楽しい。
要はタイミングとその人の生き方次第な訳ですから、それ以上でもそれ以下でもない。
この作品はそれをなんとなく教えてくれていて、お一人様の楽しさも再認識させてくれる。
多分、女性には抜群にハマりますが、男にもハマりますよ♪
ライトでポップでコミカルな作品でメッチャ楽しめました。
これ、結構どころではないぐらいの当たり作かと。
「勝手にふるえてろ」が好きな人には絶対お勧めな作品です♪
CBさん
コメント有難うございます♪
共感頂きまして感謝です♪
大久監督の作品はどれも好きなんですが、この作品は勝手にふるえてろが好きな人ならハマると思うんですね。
次回の大久監督作品も楽しみです。
また、お暇がありましたら、覗きに来て下さいね♪