劇場公開日 2021年6月11日

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「「こんなことがあったんですよー」って映画。」名も無い日 バリカタさんの映画レビュー(感想・評価)

1.0「こんなことがあったんですよー」って映画。

2021年6月22日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

出演陣が豪華の一言に尽きます。
いやぁ、舞台となっている愛知県。たくさんお金を
用意できたのかなぁ?なんて勘繰る方に気を使っちゃう
くらいに・・・なんたる豪華出演陣の無駄遣い作品なのでしょう。
いい感じのヒューマンドラマ風、詩的風、語ってる風の映画に
仕上げてるだけ。耳障りの良いセリフと雰囲気だけの映像。
中身はすっからかん。

監督の日比さんの経験をもとにされているそうです。
(主人公が日々さんモデルなのかな?)
だったら、この日記みたいな、いや絵日記の「絵」みたいな
作品をなぜ作ったのでしょうね。
これっぽちも人の心に踏み込めてない、描けていない
この話はいったいなんなのでしょう?
空回りにもほどがあると思いました。

こうすれば感動するんでしょ?
ってタカを括ってる感が半端ない展開と演出。

時間が経過しても話も人物も前に進んでいる感が全くない。
前にも進まないし過去を掘り下げることもしていない本作。
事象が映し出されるだけで人物自体の物語がない。
だから、心情がみえない。「なんで?」が全く見えない。
故に主人公の最初と最後は喪失からの立ち直りでしかない。
(立ち直り理由も全く見えず)
それしかない。・・・ほんと?そんな単純な話?

<後悔>、<断片的な記憶>、<わかった風のセリフ>
<ひたすら拡散し結ばれないエピソードの導線>。
で、結局なんなん?って想いに支配される私の頭の中です。
あぁ、そうか。監督自身が「なぜ?」が見えてないから
こういう作品にするしかなかったのでしょうね。
脚本の「新涼星鳥」さんってどなただろう?この脚本も含め
難だらけですよ。

俳優陣の実力があるからなんとか成り立っているに過ぎません。
とにかくかっこつけてる印象しかない映画。深みがない作品。
残念です。

バリカタ