配信開始日 2020年8月14日

「タイトルなし」プロジェクト・パワー よしさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0タイトルなし

2020年8月16日
Androidアプリから投稿

スタイリッシュにダークでバイオレント、血飛沫ばかりか案外コミカルさもある。ストリートで出回るドラッグのように中毒性と束の間の輝きを放つアクションスリラー。本作の持ちうるポテンシャルを最大限活かせているかは微妙だけど脚本は賢いし演出的にも楽しませてくれる。何より怒涛のラップも披露するドミニク・フィッシュバック!
ピルを飲むと5分間、最強のあなたになれるかもしれないとしたら(警告※死ぬかもしれません) --- どうするクズ野郎?そんなピルの臨床実験とされた街ニューオーリンズで、自分の街を守ることに燃える刑事の男と病気の母のためピルの売人をしている少女、そして娘 = マクガフィンを見つけるため暴れる男。それぞれ既視感はあれどピルを使ったスーパーパワーアクションはもちろん本作最大の見所だろうけど、そうした派手さに安易に頼ることなく、むしろそれを忌嫌い滅ぼすべき対象であり敵の象徴、そして最後の砦として扱っている。
だから作品の大部分はキッレキレで、どんなピルよりも最強な(?)ジェイミー・フォックスのノーマル戦闘で魅せつつ、普通のサスペンスや陰謀スリラー、犯罪劇のようなスタンスで着々と地に足着いた形で進んでいく。…からの解き放たれるような最後の勝ち方を気持ちいいと思うかチートと思うかはあなた次第。ピルに頼らずとも強い主人公アートという存在に最後のラップで成功したいと願う少女版エミネム状態のロビンへのセリフを踏まえるとやはり本作のメッセージとしてはありがちだけど、(ピルなんかに頼らなくても)君は特別ってことか。

教訓:幾多の修羅場をくぐってきたであろう百戦錬磨の(元)軍人には、付け焼き刃の力じゃ敵いっこない?

Netflixオリジナルの少年心くすぐるようなジャンル映画系は想像の範疇を超えてくれない、濃いのに薄い

500ドル、イーストウッドっぽい、5000ドル、胎児性アルコール症候群、ジェネシス、何から製造してると?「君には特別な能力がある」

とぽとぽ